「超回復」長嶋氏 東京五輪聖火ランナー間に合う!

2019年04月04日 11時00分

ファンに手を振る長嶋氏。右は三奈さん

 巨人の長嶋茂雄終身名誉監督(83)が2日、東京ドームを訪れ、巨人―阪神戦を観戦した。公の場に姿を見せたのは胆石の治療のため昨年7月に入院して以来初めてで、観戦は同6月8日の巨人―西武戦(東京ドーム)以来となる。一時は「危篤説」まで流れたが、その後は驚異的な回復力で当時の風評を笑い飛ばせるほどになったとか。現在は以前の目標を再び見据えて、リハビリに力を入れているという。

2日の試合開始直前、長嶋氏がバルコニー席から笑顔で手を振り、大型ビジョンにも元気な姿が映し出されると、スタンドからは大歓声と拍手が起きた。傍らには次女の三奈さんと、長く側近を務めてきた所憲佐氏。久しぶりの来場に気持ちも高ぶっているのだろう。血色のいい肌つやから、体調面に不安のないことが感じられた。しばし歓声に応じた後に着席すると、そのまま読売新聞グループ本社代表取締役主筆・渡辺恒雄氏とともに試合を見守った。

 この日の来場はまったくのサプライズ。原監督は「今日グラウンドに来てから」来場を知ったという。巨人ナインも驚きの表情で長嶋氏を見上げ、バルコニー席に向かって手を振って一礼した。山口オーナーによると、3月31日に長嶋氏から球場に行きたいとの電話を受けたそうで「(退院後)初めての本格的な外出。医者の許可をもらって万全の準備をしてきた。顔の表情も以前と変わらず、顔色も良かった」と話した。

 長嶋氏の近況としては、3月25日の燦燦会で渡辺主筆が「優勝したら僕は長嶋君をおんぶして連れてきますよ。彼はね、僕より若いし、不屈な精神力を持っているから必ずここに戻ってくると思います」と話していたが「優勝したら」「おんぶして」という言い回しに「まだまだ復帰には時間がかかるのでは?」との臆測も飛んでいた。そこからわずか1週間での球場登場。サプライズ好きの長嶋氏の面目躍如といったところだ。

 試合は序盤から巨人打線が爆発し、9―3で阪神に快勝。原監督が「今日の一戦もミスターにとって、すごく快方に向かってくれるといいなと思いますね」と笑顔を見せれば、長嶋氏は球団を通じ「東京ドームに来たのは久しぶりだな。やっぱり球場はいいね。わくわくするよ。みんな喜んでくれて、手を振ってくれてね。打線も吉川君、坂本君、丸君が1、2、3で先制してから爆発したね。岡本君ももう少しかなと思ったけど、よく打った。また、ドームに来て応援したいと思います」とコメント。再来場を予告した。

 それでも昨夏には何度か「危篤説」が流れたほどの病状。本当に不安はないのだろうか。

 長嶋氏に近い関係者は「去年の夏は本当に大変だったようですが、今はどうにかなるような心配はまったくないそうです。それこそ変な噂話を笑い話にできるぐらいの驚異的な回復力で、もしかしたら東京五輪に間に合うかもしれませんよ」。

 胆石で入院する前、長嶋氏は東京五輪の聖火ランナーを目指してトレーニングを積み重ねていたが、長期入院により体力が落ちてしまったことでそれは絶望視されていた。だが、昨年12月末に退院後、驚異的な回復力とリハビリで、再び東京五輪が「目標」として視野に入ってきたという。

 現役時代から多くの野球ファンたちに夢と希望を与えてくれた長嶋氏。今度はどんなサプライズを用意してくれるのか。