エンゼルスの大谷翔平投手(27)は15日(日本時間16日)に敵地オークランドでのアスレチックス戦に「3番・DH」で先発出場し、初回に2試合連続で米通算101本目となる先制の8号2ランを中堅席へ放った。同時に日米通算150号にあと1本に迫った。前日のダブルヘッダーから疲れも見せずに3打数1安打2打点でチームの2連勝に貢献した。ここ7戦4発といよいよ量産モードに突入した二刀流。自身初のプレーオフ進出へアーチを量産だ。

 日本選手3人目のメジャー通算100号の興奮が一夜明けても冷めやらぬ中、いきなり特大弾を放った。相手先発は右腕モンタス。2019年と20年に1発ずつ放っており、通算18打数6安打、打率3割3分3厘、7打点と相性は良い。

 カウント2―1からの4球目、やや外角高めの95・9マイル(約154キロ)のシンカーを豪快にフルスイング。角度32度、打球速度108・3マイル(約174キロ)で中堅に高々と打ち上げた白球はそのまま中堅席に飛び込んだ。2試合連発の8号2ランは打球飛距離は今季最長425フィート(約130メートル)の特大一発だった。メジャー101号は日米通算149号だ。

 ちなみに出場459試合目、打者出場に限れば444試合目、1757打席目での通算100号到達は松井秀喜の636試合、2710打席目を上回り、日本選手最速。元祖二刀流ベーブ・ルースの529試合、1923打席目をも上回った。

 また、50号までは274試合要するも51~100号は185試合で到達と大幅にペースアップ。まぎれもなく本塁打打者のものだ。

 前夜の7号に続き中堅への2試合連発は状態の良さを表し、量産態勢への準備が整ったことを意味する。開幕から打球が上がらず、強引な引っ張りが目立ち、今季1号が出たのは4月15日(同16日)の敵地レンジャーズ戦の1打席目。31打席目のシーズン1号はメジャー最遅だった。この試合の3打席目に2号、翌16日(同17日)の5打席目に3号を放ち、アーチ連発が期待されるも、そこから再び、引っ張りが目立ち10試合46打席不発とプチスランプ状態。

 しかし、5月に入り、逆方向への飛球が増えて9日(同10日)の本拠地レイズ戦で2打席連発。確実に一振りで仕留めるようになり、ここ7試合で4発。出遅れが心配されたタイトル争いも、8本塁打はトップのヤンキースのジャッジと4本差でア・リーグ7位タイ、26打点は1位のガーディアンズのラミレスの33打点と7点差の同4位だ。

 3回一死三塁は申告敬遠。5回二死無走者は二ゴロ失策で出塁するも二盗に失敗した。8回一死一塁は3番手の右腕ヒメネスと対戦し、二ゴロに倒れるも一走ウォードが三塁へ進み、4番レンドンの中前適時打で生還。

 16日(同17日)からは今季すでに3発放っている敵地グローブライフ・フィールドでのレンジャーズ3連戦だ。メジャー通算100本塁打、日米通算150号は通過点。ボールが飛ばないと言われる中、特大アーチを連発した大谷。とにかく楽しみだ。