エンゼルスの大谷翔平投手(27)に朗報だ。米大リーグ機構(MLB)と選手会が10日(日本時間11日)に難航していた新労使協定の締結で基本的に合意した。これにより、FA権取得は先延ばしされず2023年オフに可能だ。レギュラーシーズンは4月7日(同8日)に開幕し、エンゼルスは本拠地エンゼル・スタジアムで昨季のア・リーグ王者アストロズを迎え撃つ。注目の一戦で大谷が日本投手7人目、メジャーでは自身初の開幕投手を務めることが濃厚。2年連続ア・リーグMVPへ二刀流の新たな歴史が始まる。
急転合意だった。MLBはこの日の最終提案で、最大の争点だった最低年俸、ぜいたく税の基準となる年俸総額、調停前のボーナスプールの金額で譲歩。選手の年俸は全額保障される。9日(日本時間10日)の交渉で障害となった国際ドラフトは回答期限を7月25日(同26日)に先送りした。選手会は投票の結果、賛成26、反対12で新労使協定を受け入れ、昨年12月2日に突入したロックアウトは99日目で終止符が打たれた。
AP通信などによれば、レギュラーシーズンは4月7日(同8日)に開幕し、従来通り162試合行われる。中止が発表された最初の2カードは9回制のダブルヘッダーで消化するという。
ようやく決着したことで全米もひと安心だろうが、大谷も大ピンチを脱した。9日の選手会との交渉決裂後、MLBは開幕を4月15日(同16日)に再延期、当初の3月31日(同4月1日)の開幕延期と最初の2カード(5~7試合)の中止に加え、新たに2カードを中止すると発表した。
これによって今季のレギュラーシーズン186日のうち、14日が消滅。サービスタイムは最低日数の172日となり、さらに試合がキャンセルされれば、大谷のFA権取得は当初見込まれていた29歳で迎える2023年オフから、30歳の24年オフに1年先送りとなるところだった。現在のメジャーでは30歳での大型契約は敬遠される傾向にあり、複数の米メディアが予想した総額4億ドル(約464億円)を超える超大型契約が幻になり、“大損”する可能性もあった。
さらに開幕の日程が決まったことで日本投手7人目、自身メジャー初の大役に前進した。地元紙や複数の米メディアが予想しているように今季は開幕投手の大本命。再開するFA市場で大物の先発投手を獲得すれば話は別だが、現状で大谷以外の候補は昨季FAで加入したノア・シンダーガード投手(29)を挙げることができるが、右ヒジ手術からの実質復帰1年目。多くは期待できない。若手左腕のスアレス、サンドバルは力不足。大谷しかいないのだ。
その中で一抹の不安は春季キャンプ、オープン戦で調整できないことだったが、MLB公式サイトによれば、集合日は13日(同14日)に決定。オープン戦も17日(同18日)か18日(同19日)から行われる。
開幕戦の相手は王者アストロズ。昨季は投手では2試合とも敵地で0勝1敗、防御率6・10。打者では18試合で打率2割5分、5本塁打、7打点だった。ちなみに投打同時出場では5打数2安打、1本塁打、1打点。4月7日はリアル二刀流が濃厚。マウンドと打席でチームに勢いをつけ、同時に全米を興奮と感動で包む。












