ヤンキースの田中将大投手(31)は7日(日本時間8日)に行われたア・リーグ地区シリーズ第3戦のレイズ戦に先発して、5回途中5失点でKOされ負け投手となった。チームは4―8で2連敗となり、レイズに王手をかけられた。これを受け、ニューヨーク地区の地元メディアは7年契約最終年の右腕に対して「ヤンキースの一員として最後の登板になったかも」などと辛辣な評価を並べた。

 ヤンキースが地区シリーズで敗退すれば、田中の今季登板は終了だ。ニューヨーク・ポスト紙(電子版)は「田中のヤンキースでのキャリアは可能な限り残酷な形で終わってしまうのか」と見出しを立て、「トレードマークだったオクトーバー・マジックで状況を変えることはできなかった。2回連続でお粗末な登板だった」と酷評した。

 デーリーニューズ紙(電子版)は「いつもは頼れるプレーオフ投手の田中が水曜夜に撃沈された。ピンストライプを着ての最後の投球だったかも」と報じ、昨年までのポストシーズンの成績が防御率1・76だったことを伝えた上で「奇妙なシーズンは田中のプレーオフ・レガシーを傷つけた」と断じた。

 またニューズデー紙(電子版)は「ヤンキースで最後の登板になるかもしれない試合で2本塁打によって力尽きた」、NJ.comは「田中はプレーオフ救世主としての高い評価と正反対だった」、バーゲン・レコード紙(電子版)は「大事な試合で力を発揮する田中の名声は傾いた」とバッサリ。まさに手のひら返しだ。

 ところで米大リーグ機構(MLB)は8日(同9日)に今季終了後にFAとなる選手に所属球団が提示する1年契約のクオリファイング・オファー(QO)の金額を1890万ドル(約20億円)と発表した。田中の今季年俸は2300万ドル(約24億4000万円)。ヤンキースが田中にQOを提示するのか気になるところだ。