新日本プロレス「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」のSANADA(30)が17日、真夏の祭典「G1クライマックス」初制覇へ秘める思いを明かした。開幕前の本紙G1予想でお笑い芸人のケンドーコバヤシ(46)らから高い支持を集めた寡黙すぎる男にも、今年は何か期するものがある様子。奇跡的に実現した本紙の取材で、意外なライバルの存在が浮上した。
北海道・札幌市内の待ち合わせ場所に20分遅刻したSANADAに、悪びれた様子はなかった。さっそく本紙G1予想について聞くと「まいっちゃうね、ホント。期待されるのはうれしいけど、それもそれで大変なんですよ」と冷静だった。
特にケンドーコバヤシからは昨年大会で予告した「優勝して言いたいこと」を今年こそ明かしてほしいとリクエストされた。これも「もう忘れちゃいましたよ、そんなことは…」と答えるだけだった。
意外な一面を見せたのは13日の会見だ。「SANADA、EVIL、そしてもう1人。この3人が結果を残さないといけない」と珍しく意見を述べたのだ。ただし、しゃべり慣れていないことによる影響か、言葉足らずだったために「もう1人」とはLIJの同門・内藤哲也(36)と勘違いされる始末。実際は同じBブロックの飯伏幸太(36)だった可能性が高い。
SANADAは「もう忘れちゃいましたよ、そんなことは…」とはぐらかしつつ「その3人がやらないと、今までと変わらないですよね。刺激が足りないというか」と真意を説明。団体に新陳代謝を起こすためにも、今年はビッグタイトル未戴冠の人間がG1を制する必要があると力説した。その意味でも飯伏との公式戦(26日、新潟・アオーレ長岡)は重要な意味を持ちそうだ。
15日の初戦(大田区大会)では後藤洋央紀(39)に敗れて黒星発進となったが「もう忘れちゃいましたよ」と気持ちは切り替わった。あまりの忘れっぷりが心配になり、試しに昨夜何を食べたのか聞いてみると…。しばし考え込んだ末に「ジンギスカンっす」。この日一番の笑顔とともに力強く親指を立てた。