全国に200軒以上のビジネスホテルを所有するアパグループの関連会社「アパ」から、12億6000万円をだまし取った地面師グループの詐欺事件で、警視庁捜査2課は9日までに会社役員の宮田康徳容疑者(55)や司法書士の亀野裕之容疑者(53)ら男女9人を偽造有印公文書行使などの疑いで逮捕した。
不動産買い付けのプロが揃っているアパホテルが、12億円をだまし取られたこの事件。東京・港区赤坂2丁目の約120坪の駐車場が放置されていたことに目を付けた宮田容疑者が、2013年6月ごろに千代田区の不動産業者に持ち掛けたことから始まった。
「宮田は“この土地は渡辺兄弟(仮名=当時87歳と84歳)が所有しているが売却の意向があり、既に、私が手付けを打っているので買わないか”と不動産業者に持ち掛けたんです」(不動産関係者)
不動産業者はアパに仲介。アパ側は赤坂駅から徒歩2分の好立地に飛びついた。
「売却代金は12億6000万円。8月6日に契約締結と同時に決済されることになり、同日の正午にメガバンクの赤坂見附支店に宮田、なりすまし犯の渡辺兄弟、不動産業者、仲介業者、それに弁護士や司法書士らが一堂に会して売買が成立。登記申請が行われた」(捜査関係者)
売買から6日後に法務局から「書類は偽造」という連絡を受けて、詐欺が判明した。
「売買の現場に立ち会った業者や弁護士は“私もだまされた”と主張。地面師グループの手口なんですが、被害者を装われたら立件は難しい。この事件は“迷宮入り”になると言われたんです」(経済ジャーナリスト)
ところが、今年2月に主犯格の宮田容疑者が、墨田区の80代の女性が所有する土地や建物について、各種書類を偽造し、横浜市の不動産業者から7000万円をだまし取った通称“曳舟事件“で逮捕され、徐々に全貌が判明してきた。
「宮田は、まだ口を割っていないようですが、芋づる式に関係者を呼んで、事情聴取している。地面師グループの人間関係は複雑に絡み合ってどこかでつながっているもので、未解決の詐欺事件の解明の突破口になるかもしれない」(前出の捜査関係者)
地面師グループに鉄槌を下せるか。












