【ロシア・カザン5日(日本時間6日)発】柔道のグランドスラム(GS)カザン大会第1日は男女計5階級が行われ、女子52キロ級の東京五輪代表、阿部詩(20=日体大)が決勝までの4試合をすべて一本勝ちで優勝。48キロ級の渡名喜風南(25=パーク24)も優勝し、日本勢が2階級を制した。

 代表勢にとっては本番前で最後の実戦機会。阿部は初戦の2回戦でベルギー選手に指導3の反則勝ちを収めると、準々決勝は2014、15年世界選手権準Vのキトゥ(ルーマニア)に内股透かし、準決勝もスペイン選手に大内刈りで一本勝ちした。

 決勝はアストリド・ニェト(25=フランス)は得意の袖釣り込み腰で技ありを奪うと、寝技に持ち込んで合わせ技一本。国際柔道連盟(IJF)の公式サイトでも「誰がアベを止められるんだ?」と圧倒的な強さに舌を巻くほどだった。本番まで3か月を切り、期待は膨らむばかりだ。