中国の大手ラー油ブランド「老干媽(ラオガンマー)」がAI(人工知能)による検査技術を導入し、コスト削減と生産効率の向上を実現した一方で、500人以上の従業員を解雇したとの疑惑が浮上し、批判が噴出している。ネット上では不買を呼びかける声まで上がっている。香港メディア「星島頭條」が27日、報じた。
同社の担当者は26日、メディアに対し「老干媽がAI導入後に500人以上の従業員を解雇した」との情報について「フェイクニュースだ」と否定した。しかし、騒動はいまだ収束する気配を見せていない。
中国本土メディアの報道によると、老干媽の常務副総経理兼最高品質責任者の李鑫氏は、先に開かれた「2026年貴州省品質発展大会」で、AI画像品質検査システムの導入によって製品の不良率が大幅に低下したと明らかにした。
その際、「以前は生産ライン全体で600人以上の唐辛子選別作業員がいたが、システム導入後は48人だけを残した」と説明したという。
この発言をきっかけに、中国本土では「老干媽がAIを導入して500人以上の従業員を解雇した」との情報が瞬く間に拡散。多くの個人メディアも、同社がAI技術によって大規模な人員削減を実施したと伝え、ネット上で大きな騒動に発展した。
その後、同社の担当者は、こうした大量解雇の情報は事実ではなく、会社としてそのような発表をしたこともないと説明。消費者に対して冷静に受け止めるよう呼びかけた。
しかし、騒動はいまだ収まっていないようだ。
老干媽の創業者である陶華碧氏は、かつて裸一貫で事業を立ち上げた人物として知られる。苦労を重ねて成功をつかみ、庶民の暮らしを思いやってきたという創業者の姿勢こそが、ブランドを支える基盤となっている。
それだけに、AIによる人間の代替を安易にアピールすることは、消費者に「裏切られた」と感じさせる結果につながっているという。












