プログラミング言語「PHP」に重大な脆弱性が見つかったとの発表から一夜明けた22日、多くの企業が対応に追われた。

 PHPはウェブページに使用されているプログラム言語で、世界のウェブサイトの約70%で使用されている。三菱UFJ銀行はインターネットバンキングの一部取引を一時的に停止。JR東日本、すき家、はま寿司などもアプリの利用を停止するなどしている。木原稔官房長官は「現時点で関係する被害報告は受けていない」と述べ、企業には修正パッチの適用を推奨した。

 日経平均株価もAI関連株を中心に値を下げた。前日比1713円安の6万2907円で取引を終え、約2か月ぶりに6万3000円台を割り込んだ。不正アクセスによる個人情報の流出が止まらないが、特に投資家を震撼させたのが岩井コスモ証券の不正アクセス問題だった。

 岩井コスモ証券をめぐっては、インターネット取引システムの委託先会社がサイバー攻撃を受けた。7つの口座で顧客が知らない間に売買注文が発注され、うち5つの口座で取引が成立。被害に遭った口座は、取引前の状態に戻す措置が完了しているという。

 以前は顧客のパスワードなどのログイン情報を盗んだ「口座の乗っ取り」が主流だったが、今回は第三者が売買管理システムに直接侵入したことが原因だという。個人情報の漏洩ではなく、企業サーバーが狙われているため個人では防ぎようがない。

「不正アクセスの増加はAIの予想を上回る進歩です。研究者からはAI開発の減速を訴える声が上がっていますが、(米サイバーセキュリティ技術会社)クラウドストライクホールディングスCEOのジョージ・カーツ氏は『すでに(映画「アラジン」のランプの魔人)ジーニーは瓶から出てしまった』と言っているほどです」(経済アナリスト)

 いまさらAI開発がストップするわけではない。AI関連株にけん引され上昇した日経平均株価だが、ジーニーに振り回されることになるのだろうか。