【今週は天野秀夫氏】AI(人工知能)半導体を搭載したデータセンターを企業やクラウド大手に貸し出す「ネオクラウド」の先駆け企業である米コアウィーブの社債価格が急落。AIインフラ投資が減速に向かう可能性が意識され、AI半導体関連株がショック安に見舞われ日経平均は波乱の展開だ。来週から本格化する3月期企業の決算発表を控え、物色人気はサイバーセキュリティーを中心に個別株物色にシフトしている。

 こうした個別重視の地合いをにらみ、10月に入り増収増益見込みの好決算予想を発表済みで、同時に中期経営計画を発表した企業の見直し人気が継続する期待がある。株価水準が2000円未満の低位にある東証スタンダードの3銘柄をリストアップしてみた。

 セラク(6199=1529円)は、IT(情報技術)ソリューション構築・支援サービスを手掛ける企業。3か年中期経営計画の最終年度である2029年8月期に売上高330億円、営業利益45億円の数値目標。2026年8月期実績から57・3%の営業増益を見込む。豊富なエンジニアとインフラ・開発経験を生かし、AIソリューション事業強化、セキュリティー事業の展開加速、既存事業のAIシフト、食農領域のAIサービス開発など、新規事業開発を進める。2027年8月期は前期比10・9%増収、5・1%営業増益で5期連続の最高益更新に挑む。

 ワッツ(2735=746円)は、小型店舗展開に強みを持つ100円ショップ大手。2035年8月期に売上高1000億円、営業利益50億円の長期ビジョンを掲げる中、通過地点の2029年8月期には、売上高700億円、営業利益23億円の数値目標で、2026年8月期実績から39・8%営業増益を見込む。店舗、商品の差別化戦略、ブランド価値最大化とともに新規事業の構築、ベトナム、台湾、香港など世界30か国以上で卸売りを展開する海外事業の再構築を図る。年間配当は26円予想(配当利回り3%超)で、防災グッズを提供する株主優待制度も導入。

 サインポスト(3996=250円)は金融、公共向けシステムコンサル・ソリューション事業を展開。既存の金融機関IT部門向けコンサルティング事業を基盤に、地域金融機関グループ会社の支援などを通じたDX(デジタルトランスフォーメーション)・地方共創事業を次の柱として位置づける。計画最終年度の2030年に売上高67億円、営業利益は2026年実績値から6倍超の6億円を数値目標として掲げる。第二四半期決算発表と同時に上方修正の2027年2月期業績は前期比22・7%増収、27%営業増益予想で、期末配当6円と7期ぶり復配を見込む。(株価は20日終値、次回は三枝裕介氏です)