予算カット発言や無料シャトルバス問題で批判されている簗和生農水相が14日にようやく辞表を提出した。事実上の更迭で昨年、高市政権が発足してから不祥事で辞任する閣僚は初となる。文春砲は簗氏の買収疑惑にまで発展し、議員辞職を求める声も強まっている。
簗氏は衆院予算委員会が終わった14日夕に官邸を訪れ、高市早苗首相に辞表を提出した。記者団に「国会審議、農林水産行政にこれ以上迷惑をかけるわけにはいかない」と自身の存在が政権の足かせとなることを懸念したという。
栃木3区が地盤の簗氏は今年5月の地元会合で自身を支援しなかった首長のいる那須烏山市と那珂川町について道路予算を「大幅にカットした」と発言。9月30日に週刊文春電子版とデイリー新潮が報じて大騒動となった。
2日に会見した簗氏は「誤解を招く言いぶりだった」と説明。簗氏から前出の2市町について問い合わせを受けていた国交省は6日に働きかけや圧力はなかったと公表したが、それでも批判がやむことはなかった。文春はさらに第2弾として衆院選で地元支持者を無料シャトルバスで送迎していた問題を報じた。
13日の衆院予算委員会で高市氏は予算カット発言について「本当にダサい」と指摘。14日の同委員会では「政治家としてみっともない」と批判を強めていた。
すでに永田町では簗氏が辞任表明するタイミングや後任についてささやかれ始めていた。そんななか今週の週刊文春は「【スクープ第3弾】簗和生農相に新疑惑〝買収指示メール〟を公開する《秘書に『支払いするように』決定的証拠入手》」とさらなる疑惑を予告した。
第1弾の時点で辞任していれば無料シャトルバスも買収指示メールも報じられなかったかもしれない。判断の遅さが傷口を広げた格好となった。永田町関係者は「議員辞職に発展するのではないかと言及する人も出てきています」と指摘し、大臣辞職で終わらない可能性があるという。
自民党の元参院議員で首相補佐官の経験もある礒崎陽輔氏はXで「当初の交付金減額発言に決して与するものではありませんが、バスの話で有権者買収を認めれば、簗君は大臣だけでなく議員も辞めなければならなくなります」(14日)と無料シャトルバスの件は慎重な取り扱いが必要だとした。
民主改革の会の後藤祐一国対委員長は14日の会合で文春砲の第3弾に触れ、「これは大臣辞任で済む話ではありません。これが事実であれば議員辞職すべきではないでしょうか」と厳しく指摘した。
高市氏は辞表を受け取った後、「大臣が辞任する事態に至ったことについて任命責任を重く受け止める」と発言。SNSでは簗氏の議員辞職を求める投稿も増えている。どうなるか。












