F1アストンマーティンが危機に直面だ。

 今季からアストンマーティンとホンダがタッグを組んだが、開幕から歴史的な低迷が続いていた。しかし26日のハンガリー・グランプリ(GP)決勝では大型アップデート(改良)効果により、ランス・ストロールが13位、フェルナンド・アロンソが14位と驚異のジャンプアップを見せた。

 アストンマーティンは今後〝アップデート攻勢〟をかける方針。夏季休暇明け初戦となるオランダGP(決勝=8月23日)では、ホンダのパワーユニット(PU)が大きな進化を遂げるとみられている。

 しかし、チームを支えてきた主要スタッフがフェラーリに電撃移籍して波紋を呼んでいる。

 英メディア「GPファンズ」は「フェラーリがアストンマーティンからF1の主要スタッフを引き抜く」と報道。「今後数シーズンにわたってフェラーリのような強豪に近づこうとする中で、アストンマーティンはエンジニアの一人をスクーデリアに引き抜かれてしまった。アストンマーティンの応力解析エンジニア、カルロス・サンチェス・マルティネスは現在フェラーリで働いており、英国GPが彼にとってアストンマーティンでの最後のレースとなった」と伝えた。

 マルティネス氏はアストンマーティンを支えてきた重要人物の一人だ。「2019年に、アストンマーティンがレーシングポイントと呼ばれていた時代に入社し、ジュニア応力解析エンジニアを務めていた。彼は22年に応力解析エンジニアに昇進した」と説明。そして「フェラーリでの彼の役割は、さらに上のレベルと言えるだろう。マルティネスは、7月にフェラーリでシャシー応力解析スペシャリストとして働き始めた。マラネロを拠点とするフェラーリは、08年以来となる世界チャンピオンの座を目指している」とV奪回を目指す名門に要職で引き抜かれた。

 マルティネス氏は移籍に際して「素晴らしい人々や、モータースポーツ史上最高のドライバーたちと共に過ごした、まさに人生における信じられないほど素晴らしい時期でした。私たちは共に数々の表彰台、優勝、そしてポールポジションを祝った」とコメント。そして「今こそ、F1における新たな挑戦、新たなチーム、そして新たなカラーリングの時だ」とフェラーリでの仕事に意欲を見せている。

 アストンマーティンにとっては、現場のキーマンの流出は大きな痛手となりそうだ。