ヘンリー王子が〝想定外の支出〟に頭を悩めそうだ。

 ヘンリー王子らは7月初旬にデーリー・メール紙の発行元であるアソシエイテッド・ニューズペーパーズ・リミテッド(ANL)社との訴訟で敗訴したため、4500万ドル(約7億4000万円)もの多額の裁判費用を負担しなければならない可能性が出てきた。米誌ピープルが29日、報じた。

 マシュー・ニックリン判事は7月7日に判決を下し、ヘンリー王子とエルトン・ジョンら7人の著名人が、ANL社に対する訴訟で敗訴したと宣言した。原告らは、これらの出版物が違法な情報収集に関与していたことを証明できなかった。

 29日にはANL社の訴訟費用のうち原告側が負担すべき金額を決定するための審理が開始された。ロイター通信によると、ANL社の弁護士アントニー・ホワイト氏は、「補償方式」での支払いを主張した。この方式では、敗訴した側が勝訴した側の実際の訴訟費用を、訴訟内容に見合うかどうかに関わらず支払うよう命じられる。

 ANL社は裁判所に提出した書類の中で、訴訟費用を4580万ドル(約7億4500万円)と申告したが、原告側の弁護士であるニコラス・ベーコン氏はこれを「とんでもない」過大評価であり、原告側がそもそも訴訟を起こしたことを公に非難するために「急所を突く」ことを目的としたものだと反論した。

 英紙テレグラフによると、裁判所はヘンリー王子と他の原告数名がこの訴訟で保険に加入していることを明らかにした。しかし、その保険の補償額は約2340万ドル(約3億8000万円)に過ぎないという。

 ヘンリー王子と共同原告のドリーン・ローレンス男爵夫人は、判決後、この結果を「完全かつ明白な隠蔽工作」と非難する長文の痛烈な声明を発表している。

 ANL社のホワイト弁護士は29日の冒頭陳述で、ヘンリー王子の発言に対し「全く不適切で不合理だ」と反論した。

「その行為は、ANL社が実際に申し立てられた不正行為を犯したという継続的な主張を世界的に広めることを目的としており、実際にそれを達成した」とANL社の弁護団は米誌ニューズウィークが入手した提出書類の中で述べている。

 原告側のベーコン弁護士は自身の声明で「この審理で命じられる費用は、訴訟そのものに関するものであり、訴訟に対する反応に関するものではない」と主張している。

 原告側は8月28日までに1070万ドル(約1億8000万円)の暫定支払いを提示した。審理は7月30日に再開される予定だ。ヘンリー王子にとっては大打撃となりそうだ