指揮官の助言にこたえられるか──。ソフトバンク―ロッテ戦(26日、ZOZOマリン)は悪天候により雨天中止となった。小久保監督は「今日は野手陣には休んでもいいと言ったけど」と説明したが、多くの選手が球場を訪れて室内練習場で汗を流した。

 そんな中で指揮官がマンツーマン指導を行ったのが、海野隆司捕手(28)だった。室内練習場で一緒にキャッチボールやノックを行うと、ティー打撃の最中には身ぶり手ぶりを交えながら打撃指導。51試合に出場するも打率1割7分8厘と、なかなか快音が聞かれない背番号62に熱い視線を送った。主に伝えたのは「チャンス時の打席での姿」だった。

「普段とチャンスの時とで、打席での姿が全然違うぞ」。25日のオリックス戦(みずほペイペイ)では同点の一死二、三塁の絶好機で打席に立つも、高めの直球になすすべなく空振り三振。その後、結果的にチームは勝ち越したものの、最低限の役割を果たせなかった。小久保監督は「(頭の中が)パニックになっている。見たらわかる」と語り、この日は力みから生じる打撃フォームのズレなどを指摘したという。

調整する海野隆司(左)を見守る小久保監督
調整する海野隆司(左)を見守る小久保監督

 昨年、リーグ連覇と日本一に貢献した扇の要。それでも指揮官は今季の正捕手争いに、昨年ほぼ度外視した「打撃面」の要素を加えて奮起を促した。5月中旬からはトレードで加入した山本祐がバットでも強い存在感を発揮。「打てる捕手」の重要性が増す中で指揮官の目に映った好機での姿が、この日の直接指導を生んだ。

 海野自身もその原因は理解している。「技術はもちろんだけど、メンタルです」。鷹の将からの助言を生かして一つ一つ課題をつぶし、攻守で存在感を強めることができるか。