ボストンの名門に、また冷たい現実が突きつけられた。レッドソックスは24日(日本時間25日)、敵地クアーズ・フィールドで行われたロッキーズ戦に6―8で逆転負けした。ア・リーグ東地区最下位に沈むチームは、ナ・リーグ西地区最下位のロッキーズ相手にも勝ち切れず、32勝46敗。ワイルドカード最終枠から6・5ゲーム差に後退し、ポストシーズン進出は夢物語に近づいている。

 痛かったのは敗戦だけではない。ケイレブ・ダービン内野手(26)が3回、内野安打を狙って一塁へヘッドスライディングした際に左小指を亜脱臼し、途中退場した。レントゲン検査では骨折などの異常はなく、患部は元の位置に戻されたというが、復帰時期は未定。ダービンは負傷前の直近8試合で打率3割7分9厘、2本塁打、4打点と気を吐いていただけに、低調な打線には追い打ちでしかない。

 試合展開も惨めだった。6回を終えて6―3とリードしながら、7回にマイヤーの失策をきっかけに同点を許し、8回にフリーマンの犠打とキャリッグの適時二塁打で2点を勝ち越された。勝てるはずの試合を落とす姿は、今季のレッドソックスそのものだ。守備と救援陣にも勝負どころで粘りがなく、弱い相手を取りこぼすのではなく、弱い相手にも押し切られる段階に入っている。

 さらにローマン・アンソニー外野手(22)も5月4日に右薬指付近の靱帯を痛めて離脱したまま。軽いスイングには進んでいるものの、本格的な打撃練習やリハビリ出場のメドは立っていない。クレイグ・ブレスロー編成本部長(45)は今夏のトレード期限を前にポストシーズン進出について「まだあきらめていない」と強気の姿勢を崩していないが、この現状では妄言と受け止められても仕方がない。売り手に回る決断を先送りするほど、現場の閉塞感だけが濃くなる。

 吉田正尚外野手(32)はアンソニー離脱後に出場機会を得ているが、今季は打率2割4分2厘、1本塁打、10打点と決定打を欠く。頼れるはずの若手が倒れ、ベテランも流れを変え切れない。ボストンに漂うのは反攻ムードではなく、深い失望感だ。