【テネシー州ナッシュビル23日(日本時間24日)発】大舞台で伝説の10番になれ――。北中米W杯の1次リーグ突破がかかる運命の一戦、F組第3戦スウェーデン戦(25日=日本時間26日、米国・ダラス)で注目されるのが栄光の背番号10を担うMF堂安律(28=Eフランクフルト)だ。今大会は2試合で先発したが、まだ得点を奪えていない。過去の大会で日本の10番は苦闘が続くが、J1G大阪で監督として堂安を指導した長谷川健太氏(60)は、歴史に残る活躍をするようゲキを飛ばしている。
オランダとの初戦では、FWコディ・ガクポ(リバプール)への守備に追われる時間も多く、自らの攻撃的特長を生かす時間は限られた。2戦目のチュニジア戦でも献身的なプレーで大勝に貢献したものの、ゴールラッシュの輪には入れなかった。
もちろん守備での献身は勝利のために重要だが、栄光の10番を背負う者として、今後はスウェーデン戦やその先の決勝トーナメントで、日本を勝利に導くゴールも求められる。
前日にはDF長友佑都(FC東京)が堂安にゴールが生まれると予告していたが、本人はこの日「僕自身も得点を取れるという確信はなぜかあるので、全く心配していない」ときっぱり。「自分のゴールが必要な時が必ず来ると思っているし、必ずこぼれてくるという謎の自信はある」と力強く宣言した。
その言葉通りの活躍を期待しているのが、長谷川氏だ。まな弟子に、日本サッカー界の歴史に名を刻む“伝説の10番”になるようハッパをかける。「サッカー界において10番は特別な番号。ずっと北中米W杯の10番は誰だったか、語り継がれていくもの。『北中米W杯の10番と言ったら堂安』というくらい、パッと言われるほどの活躍をしてほしいと思っている」
過去のW杯で日本の10番を背負った選手は常に苦戦を強いられてきた。ようやく2018年ロシアW杯でMF香川真司(現C大阪)が初戦のコロンビア戦でPKによる1点を決めたが、全体的にはインパクトを残せず、本人は大会後に「個人的には悔しさを痛感した」と吐露している。
前回カタールW杯ではMF南野拓実(モナコ)が重責を担ったが途中出場ばかりで、決勝トーナメント1回戦クロアチア戦のPK戦では1番手に名乗り出るも無念の失敗。チームも16強で敗退し、涙に暮れた。
堂安には、これまで日本の10番が見せたことのないような“最高の景色”を全国民が願っている。そんな大仕事が可能だと恩師は信じている。「やっぱり律のパンチ力は一番の武器。ぜひ左足を振ってさく裂させてほしい」と名将は強調。“黄金の左足”が、これから迎える大一番で世界を震撼させるはずだ。
チュニジア戦後に堂安は、これまでの試合を振り返りながら栄光の背番号について言及。「みんなが理想としてる10番じゃないかもしれないけど、僕としては勝たせる選手が10番だと思う」と強い覚悟を口にした。しびれる戦いで千両役者ぶりを見せつける。













