東京・杉並区長選(21日告示、28日投票、29日開票)のネット討論会が15日、YouTubeチャンネル「ReHacQ―リハック―」で配信され、「日本結束党」副統領の上梨裕奨氏が出馬辞退を表明し、退席する事態となった。

 同区長選には現職の岸本聡子氏、前区長の田中良氏、自民党前区議の大和田伸氏、国際ビジネスコンサルタントの増田義彦氏、上梨氏の5人が出馬を表明していた。前日の公開討論会に続いて行われたリハックでのネット討論会の終盤で、上梨氏はネット広告やネット選挙のあり方に疑義を呈した。

「資金をより高く支払った方が表示順位が上になるような仕組みのもとで、よりお金を持っている方が勝つような民主主義の逆のゲームが開催されている。こんな公平性のない選挙でオレはもう戦うつもりはない。今、ここで立候補表明を辞退する。自発的な政治が行われることを祈って、この場を立ち去りたい」と声を上げた。

 司会の高橋弘樹氏から「辞退するんですか?」と問われ、上梨氏は「はい。辞退します。今、決めました。公平なゲームじゃない。これを続けていたら、ろくな選挙にならない。ネット選挙は次の社会フェーズで必ず間違う。金の政治になる。認知戦のよりひどいバージョンが訪れる」と意見した後に退席し、場は騒然となった。

 高橋氏は「ちょっと一回、深呼吸してから」と場を収めたが、岸本氏も「上梨さんから重要な問題提起があった。有権者が政策に関心を持ってもらえるように、このような公開討論会をできるだけやりたい」と話し、ネット選挙のあり方に一石を投じた。