大阪府警は10日までに、副業で高額収入を得られるとうたい、SNSで勧誘した相手から受講料名目で現金をだまし取ったとして、詐欺容疑で大阪市のアプリ企画・開発会社「Unity」の代表松村真吾容疑者(29)や自営業、無職などの41人を逮捕した。

 41人の逮捕容疑は2025年11月~今年3月、SNS上で副業収入を得られるとして情報商材を売りつけ、府内の女性3人から計約85万円をだまし取った疑い。25年だけで、全国で約2300人、計約6億5000万円の被害があったとみられる。

 容疑者らはSNSのアカウントで、ネット上の閲覧回数に応じて報酬を得られる「アフィリエイト広告」の副業で儲かるなどと投稿し、情報商材を販売していた。

 容疑者らは、SNSでのフォロワー数の多い料理系や美容系のインフルエンサーのアカウントを仲介業者から購入し、インフルエンサーに成り済まし、副業での儲け話を発信していた。フォロワーは、インフルエンサーの中身が容疑者らに変わったことを知らず、副業話もインフルエンサー本人が発信していたと信じ込んで、被害に遭ったとみられる。

 容疑者らは、インフルエンサー成り済まし役、「この情報商材のおかげで副業の収入が増えた」などとコメントをつける役、フォロワーからの質問に答える役などに分かれ、組織的に詐欺行為をした疑いがある。府警は、匿名・流動型犯罪グループ(匿流)の可能性もあるとみて調べる。

 Unityのホームページのトップページでは「誠実である事に、プライドを持つ。私たちは、ただ届けるだけでなく、関わるすべての人が、本当の意味で前に進めるように、中身で信じられる選択肢を創り続ける」と記していた。しかし、裏では、詐欺をしていたようだ。

 SNS事情通は「そもそもインフルエンサーになるのは大変で、炎上や毎日の投稿に疲れてSNSをやめる人もいます。ただ、そういう人は、アカウントを副業詐欺に使われると知りながら売った場合は、詐欺幇助になることも知っているでしょうから、売ることはまれです」と説明。

 続けて「今は〝アカウント転売業者〟がいます。AIで生成したグルメ画像や美容に関する文章を大量投稿し、バズったネタを再投稿することを繰り返して、短期間でフォロワーを増やし、インフルエンサー級のアカウントを作るのです。1万人フォロワーのアカウントなら数万円~数十万円で売れます。容疑者たちはそれを買っていた可能性が高いです」と指摘した。

 そうだとすると、インフルエンサーもニセ、そのニセインフルエンサーの成り済ましが詐欺していたということになる。SNSが匿流の犯罪インフラになっているのかもしれない。