昨年12月に起きた「スタンド・バイ・ミー」などで知られるロブ・ライナー監督と、妻のミシェル・シンガー・ライナーさんの殺害容疑で起訴されている息子のニック・ライナー容疑者が、両親が息子のために残した信託財産の未払い金を返還するよう求めており、その資金が弁護費用に充てられる必要があると主張している。米CBSが9日、報じた。
現在32歳のニック容疑者は、信託財産から150万ドル(約2億4000万円)の分配を求めてロサンゼルスの裁判所に訴状を提出した。資金を管理する受託者が法的根拠がないまま資金の受け取りを拒否しているため、ニック容疑者は今すぐ資金を受け取る必要があると主張している。
申立書によると、信託契約には受益者であるニック容疑者が30歳になった時点で資産の半分を受け取り、残りを35歳で受け取る規定が設けられていたが、2023年に30歳を迎えた際も分配は行われなかったという。
今回の申し立ての背景には、刑事裁判に向けた弁護体制の再構築があるとされる。逮捕直後から担当していた有名弁護士アラン・ジャクソン氏は理由を明かさないまま今年1月に辞任。当初は兄ジェイクと姉ロミーが弁護費用を支援していたものの、その後に方向転換され、公設弁護人が選任された。
申立書では、ニック容疑者には私選弁護人を雇うだけの資金や刑務所での必需品を買うだけの資金すらないと説明。代理人弁護士は「推定無罪の原則は彼にも適用される」とした上で「合法的に自身のものである資産を使って防御を固める権利がある」と主張している。
ニック容疑者は、今年2月に就任した遺産の管財人である弁護士のポール・R・カニン氏が、分配を拒否する理由を二転三転させていると批判しており、信託財産を管理する能力への懸念も根拠がないと反論している。
警察関係者によると、ニック容疑者は10代から薬物依存の問題を抱え、14歳から12回以上リハビリ施設へ入所していたほか、両親を刺殺したとされる事件の前には統合失調症の治療薬が処方されていたという。
同容疑者は9月に公判前審理のため再び出廷する予定。死刑判決を受ける可能性はあるが、地方検事のネイサン・ホックマン氏は、検察当局はまだ死刑を求刑するかどうかを決定していないと語っている。












