「退職代行モームリ」のサービスをめぐり、弁護士法違反の罪に問われている運営会社「アルバトロス」元社長谷本慎二被告と妻で元従業員の志織被告の初公判が26日、東京地裁で開かれた。

 起訴状によると退職希望者を提携先の弁護士に有償で紹介。1人当たり1万6500円の紹介料を労働組合への賛助金などと偽り、違法に受け取っていた。2人は起訴内容について「間違いございません」と認めた。

 被告人質問が行われ、犯行の経緯が明らかになった。当時、退職支援部長を務めていた志織被告が同業退社から紹介料の話を聞き、それを知った慎二被告が了承。顧問弁護士に話を持ちかけ、紹介料ではなく労働組合の賛助金名目にすることを提案され、退職希望者を紹介するようになった。

 慎二被告は「弁護士が言うなら大丈夫だろうと思って受け取ってしまった」と違法性を認識。志織被告も「グレーなお金だと思っていたが、深く考えていなかった」と述べた。紹介料を受け取るようになったきっかけについて、慎二被告は「初期の頃は売上が出なかった。少しでも売上を上げたかった。愚かなことをした」と悔やんだ。

 両被告は逮捕後に会社を退職して現在、無職。慎二被告は「相談があれば対応しますが、私が関わることはありません」と話した。紹介料は全体の売上の0・数%だったという。それだけに悔やんでも悔やみ切れないだろう。