バルセロナ五輪柔道銀メダルでプロレスラーとしても活躍した〝元暴走王〟小川直也氏(58)が、自身のYouTubeチャンネル「小川直也の暴走王チャンネル」を更新。格闘技イベント「RIZIN」榊原信行CEO(62)との対談の模様を公開した。

 小川氏は2000年代、榊原氏が手掛けたRIZIN前身の総合格闘技イベント「PRIDE」と、プロレスイベント「ハッスル」に参戦。PRIDEでは2005年大みそかに柔道王・吉田秀彦vs暴走王・小川直也の〝平成の巌流島〟が実現した。明大柔道部の先輩後輩で、バルセロナ五輪金メダルと同銀メダルの戦い。〝水と油の関係〟とされた両雄による記者会見はすさまじい殺気が漂い、伝説化している。

 プロモートした榊原氏は「普通なら避けて通りたいマッチアップ。プロとしての決断で、禁断のパンドラの箱を開ける。あの時の決断では小川さんのほうが大変だったと思う。そこを一歩踏み込んで『やったるか』みたいな、そういう覚悟が決められるところがすごい。あの時は視聴率でK―1を超えましたからね」と振り返る。

 当時は大みそかにK―1とPRIDEが別々のテレビ局でそれぞれ大会を中継し、〝大みそか格闘技戦争〟として注目を集めた。PRIDE中継は03、04年とK―1の放送に及ばなかったが、05年大みそかは平均視聴率17%、瞬間最高では27・7%にもなり、初めてK―1を上回った(ビデオリサーチ調べ)。榊原氏は「日本人対決では、日本の格闘技史で記憶に残る試合」とし、〝平成の巌流島〟をボクシングの薬師寺保栄vs辰吉丈一郎、キック那須川天心vs武尊の伝説試合と並べた。

 当時は見切れ席も売って席を増やしたといい、さいたまスーパーアリーナに史上最多4万9801人の大観衆を集めた。この記録は現在も破られていない。一方で同年7月には、小川氏とともに「ハッスル」立ち上げに参加した破壊王・橋本真也さんが死去。小川は吉田戦入場の際、破壊王のトレードマークだった白いハチマキを頭に締め、イントロから流れた橋本さんのテーマ曲「爆勝宣言」に乗ってリングに上がり、プロレス・格闘技ファンの涙を誘った。

 榊原氏は「感動的だったなあ…」とつぶやくと、小川氏は「そういうのもこっちに好きにやらせてくれた。そこは感謝している」と「爆勝宣言」の使用を認めてくれた榊原氏に謝意を述べると、「入場の時はこれ(爆勝宣言)しかないでしょ、と。何かあるんだよ、自分の中で。あれこれ考えず、パッと(確信した)」と、破壊王の入場曲を選んだ理由を明かす。 

 試合では小川が吉田に左足首をへし折られて完敗を喫したが、「爆勝宣言」の音色は多くのファンの記憶に残っている。