ドジャースの佐々木朗希投手(24)が23日(日本時間24日)の本拠地エンゼルスとのオープン戦に先発登板するも、計2回0/3を無安打5失点、2三振8四死球の大乱調。課題としていた制球はこの日も全く定まらなかった。

 試合後のロバーツ監督は、右腕を開幕ローテの4番手として30日(同31日)のガーディアンズ戦に起用する方針を改めて明言。制御不能な才能を持て余す右腕に対し、チームの内側からもフラストレーションのようなものが徐々ににじみ出てきた。

「ゲーム前のブルペンでは良かったのですが…」と振り返った佐々木だが、実戦のプレートの上では全ての歯車が噛み合わなかった。初回、先頭のネトに死球を当ててしまうと、野選と四球も絡みあっという間に無死満塁。フルカウントまでは何度もこぎ着けたが、最後のウイニングショットが全く定まらない。

 2者連続で押し出し四球で2点のリードを許すと、佐々木はここで一時交代を告げられる。一つのアウトも奪えずに自軍ベンチへ戻る右腕に対し、一部のドジャースファンは容赦なくブーイングを浴びせた。

 2回から再びマウンドに上がるも、このイニングでも先頭のネトに2打席連続となる死球。続くトラウトも四球で歩かせるなど制球難は続いた。試合後の会見で現地メディアからは「マイナーで調整した方がいいと思うか?」などの痛烈な質問が、佐々木に対し、投げかけられた。

〝身内〟であるはずのドジャースファンとメディアから、ブーイングや辛辣な質問を浴びせられてしまう現状が、佐々木の現在の立ち位置を示している。プレシーズンの防御率は15・58とズタボロ状態だが、それでもロバーツ監督は佐々木を開幕ローテの一角として起用する考えを崩さない。

 もはや不可解にすら映る意思決定のプロセスが、周囲のフラストレーションをさらに増長させていく。今季初登板で結果を出せなければ…。メジャーでは万事がフロント主導で進められるだけに、佐々木の開幕起用構想は、ロバーツ監督の一存でどうこうなる問題ではない可能性もある。

 米メディアや現地ファンたちが佐々木について語る時、最も多く見られるのは「才能と将来性はすさまじいが、現時点では再現性を著しく描いているため制御不能」という論調だ。直球やスプリットの質はMLBでもトップクラス。ロバーツ監督も佐々木の将来性と育成プロセスを重視した発言をたびたび残している。

「打者14人と対峙し、1本の安打も許さずに5失点」というこの日の投球内容が、佐々木の異質性と怪物性を何よりも象徴している。よく言えば「ロマン枠」、悪く言えば「扱いに困る存在」。巨大な才能の持ち主であることだけは誰もが認めているだけに、必要なのは結果だ。