F1アストンマーティンがコンビを組むホンダの凱旋となる日本グランプリ(GP、決勝29日)を前に、深刻な状況に悲観論が高まっている。

 アストンマーティンはプレシーズンからトラブル続きで、開幕後もさまざまな問題が発生。直近の中国GPでは2台そろってリタイアとなった上に、フェルナンド・アロンソがマシンの振動問題の深刻さを訴えた。前戦のオーストラリアGPでは、エイドリアン・ニューウェイ代表によるホンダ批判が騒動となるなど、チームは危機的状況に瀕している。

 それでも、前戦から2週間の猶予があり、何と言ってもホンダの母国GPとあって逆襲に期待する声も多い。そうした状況を踏まえ、英メディア「モーターサイクルスポーツ」は「ホンダは日本GPで重大な試練に直面する。果たして〝魔法〟を起こせるだろうか」と題して特集した。

 まずこれまでの経緯を振り返り「シーズンの衝撃的な幕開けで、アストンマーティンとホンダは、重要な日本GPを前に深刻な状況に陥っている。ホンダのホームレースである鈴鹿で、差し迫った大惨事という現実と向き合わなければならない」とズバリ指摘する。

「実際、両車を悩ませている振動は懸念の中心となっている。アストンマーティンのチーフトラックサイドオフィサーであるマイク・クラックは『進歩したと言ったら笑われるだろう』と断言する」と、急に状況が好転する可能性は低いとチーム内外でみられている。

「マシンの完全故障リスクを軽減する試みはある程度成功したが、根本的な問題は依然として非常に深刻だ。中国GPでバッテリーの不具合が疑われストロールがリタイアしたことは、彼らが置かれている不安定な状況を改めて痛感させる出来事だった。レース中、アロンソの振動による不快感は耐え難いほどになり、状況は劇的に悪化した。チーム内部のより根深い不調を浮き彫りにしている」と分析する。

 そして「ホンダはこれまで効果的な解決策を迅速に実行してきた実績があり、一縷の望みはあるが、何も保証されているわけではない」とした上で、クラック氏が「明らかなパフォーマンスの向上とは言えない。正直にならなければなりません」と苦しい現状について吐露したと指摘。そして、こう結論付けた。

「レース当日までのカウントダウンが進む中、アストンマーティンとホンダにとって、これほど大きなプレッシャーがかかることはかつてない。両者は力を合わせてこの途方もない難題を克服しなければ、ホンダの本拠地でパートナーシップ史上最も屈辱的な失敗を喫するリスクを負うことになる」と懸念を示す。「果たして彼らは期待に応えられるのか、それとも絶望の淵に沈んでしまうのか」と今回の日本GPが〝アストンマーティン・ホンダ〟の命運を左右すると強調した。

 ホームの鈴鹿でホンダがアストンマーティンとミラクルを起こせるか。