第6回WBCに出場し、史上最速となる準々決勝で敗退した日本代表の再設計へ、さまざまな議論が交わされている。ドジャースに復帰した大谷翔平投手(31)が「世界で勝ちたいならNPBもピッチコム、ピッチクロックなどを導入すべきだと思う」と一歩踏み込んだ発言をしたことでも、大きな話題を呼んだ。
ストライクゾーンや公式球の質の違いなど〝国際規格〟との違いは、日本代表にとって常に悩みの種となってきた。今大会で最もクローズアップされたのは、慣れ親しんできたNPB球と異なる公式球(MLB球)の飛距離。侍ジャパンも1次ラウンドを含めた5試合で計10発のアーチが飛び出すなど、オフェンス面では恩恵を受けてきた。
侍ナインの一人も大会終了後に「NPB球とは飛距離が全く違った」と本音をポロリ。球界OBは「ジャパンが今大会で挙げた計39得点のうち、過半数の22点がホームランによるもの。これまでのお家芸だった『スモール・ベースボール』にこだわらなかった点は正解だったと思う」と語り、こう続けた。
「今大会の準々決勝以降は、過去の大会とは比較にならないほどレベルが高かった。日本を下したベネズエラも投打でメジャーリーガーばかりがそろった世界一にふさわしいチーム。日本に不利だった点があるとすれば、ピッチコムやピッチクロックのルールや使用球の違いなど、NPB勢には不慣れな点が多かったことに尽きるのではないか」
WBCの大会運営は使用球やルールなど全てが「MLBルール」に準拠している。大谷が早期導入を訴えた一方、NPBがすぐさま「MLB基準」に改めることは不可能に近い。選手側もルールや握りの質感、縫い目の高さも異なるMLB球に順応するためには時間も必要となる。
〝黒船〟の強大さを再認識することとなった日本丸は今後、どのような方向へかじを切っていくのか。ジレンマだらけの船旅は続く。












