組織ぐるみの関与は否定したが…。バレーボール女子日本代表入りを目指す外国籍選手の帰化問題を巡り、日本協会(JVA)が国籍変更に関する書類を偽造していたことが判明。当該選手は最終的に日本国籍を取得するも、代表入りは極めて困難な状況だ。
JVAは当該選手の所属クラブからの依頼を受け、帰化に関するプロジェクトチームを設置した。当該選手は2018年から日本でプレー。23年1月に帰化申請の書類を提出したものの、シーズンオフは出生国に戻って活動していたことから、日本国籍の変更手続きを進める上での滞在条件を満たせなかった。
そこでJVAが主導で書類の偽造を画策。当該選手の所属クラブに「自国に帰っていた期間をチーム命令による出張という形にできないか」などと相談したところ、所属クラブは「出張という形にはできない」と説明。しかし、虚偽の書類が作成されたという。
18日にはJVAの川合俊一会長(63)が都内で取材に応じ、自身の関与について「全く指示していない。虚偽の文書を出せとの指示は絶対していない」と強調。JVAも「正式な手続きを経ず、無断で事実と異なる内容の『上申書』の作成が行われたことは大変遺憾」と声明を発表した。
ただ、あるバレーボール関係者は「所属クラブが認めなかったのに所属クラブの出張命令であったものとして文書を作成した。提出された書類に記載された署名は代筆で、正式な印鑑ではないものを押印していた」と証言。その後、虚偽の書類が法務局に提出されて国籍変更が認められた。
しかし、国際バレーボール連盟(FIVB)は23年6月に帰化に関する規定を変更。FIVBは90日の猶予期間を設けた一方で、JVAは把握していなかった。別のバレーボール関係者は「FIVBは『JVAが猶予期間内に動かなかったからどうすることもできない。例外をつくることはできない』との回答。規定が変わってから半年以上たってから慌てても取り合ってもらえなかった」と明かす。JVAの不手際により、当該選手の日本代表入りの可能性は事実上消滅した。
川合会長は「僕らもいろいろ聞き取りをしているけど、言っていることがみんな違う」と困惑。問題はまだまだ長引きそうだ。












