米国でUFO研究に深く関与した元空軍少将が行方不明になった事件について、本人の可能性のあるXアカウントが発掘され、別の将軍が核物質を巡って殺害されたと主張していたことが明らかになった。米紙ニューヨーク・ポストが14日、報じた。

 2月27日にニューメキシコ州アルバカーキの自宅から行方不明となっている退役米空軍少将ウィリアム・ニール・マッカスランドさん(68)の匿名Xアカウントと思われるものが発見された。宇宙船や先端科学をテーマにした、実績のある人物が運営しているように見えるXアカウントが最後に投稿した日も2月27日だった。

 そのアカウント(@TMBSPACESHIPS)のプロフィルには「38年間現役で勤務した退役米空軍軍人で、工学博士号を持つ人物」とある。また、勤務先として、空軍工科大学(AFIT)、空軍教育訓練司令部(AETC)、空軍資材司令部(AFMC)と記している。

 AFITとAFMCはいずれもライト・パターソン空軍基地に所在しており、マッカスランドさんは2011年から2013年まで同基地の司令官を務めていた。

 34年の軍歴の中で空軍戦争大学(エアー・ウォー・カレッジ)にも在籍しており、この大学はAETCの下部組織である。さらにマッカスランドさんは1988年にMITで宇宙工学の博士号を取得している。

 そのアカウントは衝撃的な主張を行っていた。2016年に自殺したとされるジョン・ロッシ少将(55)について、実際には核物質を民間業者に引き渡すことを拒否したために殺害されたと述べていたのだ。

 ロッシさんは、三つ星将軍への昇進と米陸軍宇宙・ミサイル防衛司令部の司令官就任のわずか2日前に自殺した。陸軍の調査では、極度の睡眠不足と職務によるストレスが原因の自殺と結論付けられている。

 しかし、マッカスランドさんと思われるアカウントは、2025年9月2日に「ロッシ将軍は良き友人だった。私の意見では彼は自殺していない。私は、彼がフォート・シルで起きた核兵器盗難未遂事件の数か月前、核兵器を民間に移管することを拒否した件を国防総省の監察総監(IG)に報告したため殺害されたと考えている。ロッシ将軍は、核兵器の管理権はエネルギー省(DOE)が持つのであって、民間企業ではないことを理解していた」と投稿していた。

 事情を知る関係者は、ニューヨーク・ポスト紙に対し「マッカスランドさんは、ライト・パターソン空軍基地司令官、宇宙・ミサイルシステムセンター副司令官、国防総省の宇宙調達責任者などの職務を通じて、米国の極秘技術の数々に関する情報を知る立場にあった。彼は空軍におけるUFO問題の主要な〝ゲートキーパー〟の一人だった。多くのことを知っており、実際にその分野に関与していた」と語っている。

 マッカスランドさんの捜索は2週目に入り、捜査当局は失踪当日の新しい時系列を公表した。マッカスランドが最後に妻スーザンさんに目撃されたのは2月27日午前11時10分。スーザンさんが12時4分に医療機関から帰宅すると、家は空で夫の姿は消えていたという。

 捜査官によると、自宅からは、ハイキング関連の本、財布、革製ホルスター付き38口径リボルバーがなくなっていた。

 スーザンさんもまた、政府の物理学者として働いていた退役軍人であり、空軍の少尉、そして軍事請負企業の元職員でもあるという。

 失踪から1週間後、スーザンさんはフェイスブックで奇妙な発言をしている。3月6日の投稿で「今のところ彼の痕跡がまったくないので、もしかすると一番良い仮説は、宇宙人が彼を母船へビームで吸い上げたというものかもしれません。ただし、サンディア山脈の上空に母船が浮かんでいたという目撃情報はまだありません」として、マッカスランドさんがUFOの母船に誘拐された可能性に言及したのだ。

 スーザンさんは、メディアからのコメント要請には応じていない。