8月21日発行(22日付)の東スポに衝撃の写真が掲載された。それは屋久島の大川の滝で子供たちが記念撮影をしたところ、背後に「カッパ」が写り込んでいたものだった。
水辺ということでカッパである可能性は大いに考えられ、龍神伝説が語り継がれる滝であること、ユネスコ世界自然遺産に登録されるほどの自然の宝庫であること、桜島の大噴火と何か関係があるのではなど、情報が多く、さまざまな臆測が飛んだ。
特に最近の日本は気候が変化して大雨が多い。全体的に湿度が上がり、以前よりもカッパの生息範囲が広がって人間の生活範囲に出現する可能性も考えられた。
このカッパはキュウリのようなものを右手に持っており、遠目ではあるものの頭部は皿、口元はクチバシ、背中は甲羅、それぞれの形状が伝承されているカッパの姿に見えなくもないため日本国中が注目することとなった。
しかし、ここにきて意外な真相が判明し、この議論に終止符を打つことになった。
この画像の提供者は漫画家の佐々木彩乃さんで、彼女のおいっこが屋久島に遊びに行ったときのものだ。同行していたおいっこの友達のお父さんが記念撮影をしたのだ。
その画像を見たおいっこは後から「心霊写真を撮った」と佐々木さんにメールを送ってきた。当然、観光地なので人も多いだろうという懸念から、佐々木さんも「人間ではないか」と聞いたところ、「もう1枚撮った写真には写り込んでいない」とのことで、その場でも大騒ぎになったそうだ。
ところが、この“カッパの正体”はすでに撮影者に申し出ていたのだ。
時間の流れで説明すると次のようになる。
せっかくの観光地であるため、大川の滝の前で記念撮影をしようということになり、子供たちを集合させて、大人が写真を撮ることになった。この時点で遠目に何か存在していたとしても気になる人は多くないだろうし、わざわざどいてもらう必要もない。
そしてその“存在”は気づいたのだ。人の集団が記念撮影をしていることに。この写真からも“カッパらしき存在”がこちらの方を向いているように見えるだろう。前述の通り、次の写真を撮った時にはもうこの場所には人影はなかったのだ。
記念撮影が終わってすぐ、撮影者であるお父さんにひとりの男性が話しかけてきた。
「写り込んでしまってすみませんね」と。
この付近にたまたまいた、おじさん(人間)が記念撮影しているのに気がついて、すぐに場所をどいて謝ってきていたのだ。
おじさんは滝のすぐ近くに腰をかけてスマホをいじっていたところ、子供たちの声に気づき、記念撮影している方を振り向いた。せっかくの景観を撮っているところなのに、邪魔してはいけないと、退散して撮影者にひとこと声をかけた、というわけだ。
ひょっとしたら2人の男性が話している時に子供たちは写真を見て、騒然となっていたのかもしれない。ただ、シャッターを押したお父さんはそんなことは知らず、人がただ写り込んでいただけのことなのでさほど気にせずにいた。「子供たちに伝えるほどのことでもないだろう」と思っていたのかもしれない。
ところが、この画像は佐々木さんのおいっこが学校の友達に見せたところ話題となって佐々木さんに相談、そして東スポに掲載される運びとなったのである。
後から話題になっていることを知った撮影者は自分の子供に説明し、今回の真相が我々のところまで伝わってきた。
キュウリに見えたものはスマホで、座り込んだ姿勢がたまたま背中を甲羅のように見せた。これが屋久島のカッパの正体であった。
今回の写真は、カッパに見えるおっさんが正体だったが、次はおっさんに見えるカッパの写真でも投稿されないものだろうか。












