フィギュアスケート男子でミラノ・コルティナ五輪団体金メダルのイリア・マリニン(米国)が〝新たな勲章〟を手にした。

 金メダルの最有力候補だった男子の個人戦はフリーで大失速。クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)の失敗を皮切りに、ミスが相次いで8位に終わった。しかし、試合後には金メダルを獲得したミハイル・シャイドロフ(カザフスタン)を抱きしめて祝福したシーンが話題となっていた。

金メダルを獲得したシャイドロフと握手するマリニン(ロイター)
金メダルを獲得したシャイドロフと握手するマリニン(ロイター)

 国際オリンピック委員会(IOC)は5日、国際フェアプレー委員会(CIFP)と共同で、ミラノ・コルティナ五輪のフェアプレー賞の受賞者を発表し、マリニンが受賞したと発表。IOCは「6人のファイナリストの中から選ばれたマリニンは、卓越したスポーツマンシップが評価され、当賞に選出されました。(ショートプログラムの)1位から8位へと順位を落とすという厳しい戦いの後、マリニンはすぐに個人的な失望を捨て去り、金メダリストのミハイル・シャイドロフを温かく抱きしめた」と理由を明かした。

 そのマリニンはIOCを通じ「この栄誉をいただき大変光栄に思います。ミハイルを祝福したのは結果のためではなく、アスリートとしてともに歩んできた道のりについてでした。世界中のファンのみなさんがあの瞬間に共感してくれたことは、私にとってどんなメダルよりも大きな意味を持っています」とコメントしている。

 またIOCのカースティ・コベントリー会長は「フェアプレーはオリンピック・ムーブメントの心臓部。イリアの行動は表彰台の順位だけでなく、最も困難な瞬間に競技者に示す敬意と連帯の大切さを私たち全員に思い出させてくれました。ミラノ・コルティナ五輪の成功と五輪の価値の普遍的な魅力の証しです」と称賛の言葉を送った。

 団体&個人の2冠を逃したマリニンだが、自らの行動で功績を勝ち取った。