森保ジャパンを救うのは――。サッカー日本代表が臨む6月開幕の北中米W杯を前に、元日本代表FW武田修宏氏(58)がベルギー1部シントトロイデンを支援している「にしたんクリニック」の西村誠司社長(55)と対談。MF遠藤航(リバプール)やMF鎌田大地(クリスタルパレス)ら同クラブ出身者が森保ジャパンの中核を担っている中、キーマンには欧州で熱視線を浴びている新星ストライカーを指名した。
武田氏(以下武田)ごぶさたしています。社長がサポートしているシントトロイデンは最近、絶好調(3日現在3位)ですね。
西村社長(以下西村)昨季は2部に落ちるかどうかと心配していたのに…。(ワウター・ブランケン)監督が良いんですか。ビックリです。
武田 監督が代わると戦い方、マネジメントのやり方が変わる。その役割は大きいですね。もともとスポンサーをしようと思ったきっかけは?
西村 チームの応援とともに日本サッカーを強くしたいと。スポーツ全般を応援する中、才能のある若手が誰の目にも留まらないことがある。ベルギーという小さな国でも(選手を見に来る他クラブの)スカウト数が違う。シントトロイデンが日本選手の登竜門になって、5大リーグにステップアップさせていくという理念に共感しました。
武田 そのおかげでたくさんの日本人が欧州でプレーするチャンスを得たのは大きいことです。
西村 人口約4万人の街のチームが大きな予算のチームを相手に首位争いをする。ビジネスも限られたリソース、小さいところから大きくするのは楽しい。支援を決めたときからチャンピオンズリーグで戦うようになるという夢があった。
武田 支援にも工夫があったんですか。サッカー以外でもテレビCMなどの広告戦略がある。どういう発想でアイデアが生まれたんですか。
西村 人生の最後を迎える時、何を思うんだろうと考えるんです。リオ五輪で金メダルを取った萩野(公介)選手が表彰台に上がった時の感動とか。その数が多いほど死ぬ間際に後悔がないと思うので、楽しく感動することを増やせたらいいなと。サッカーならサポーターが笑顔で熱狂する姿って感動的で素晴らしいじゃないですか。そういう考えからですね。
武田 なるほど、感動を生む支援…誰にでもできることではないです。その経験や知識、人柄を生かしてスポーツ庁長官になってほしいですね。
西村 フフフフ、チャンスありますかね?
武田 もちろん期待してます。(実業家)堀江(貴文)さんも社長を「マーケティングの天才」だと…。スポーツ界に新風を巻き起こすとね。
西村 日本国民が良くなることをやっていて、お金を稼いでいる感覚はないんです。対価はもらうけど困っている友人に手助けしたらお金持ちになったという感じ。もちろんマネジメントはやっています。でも、本質はみんなが喜ぶことをしたい。スポーツ支援も似たような感覚があるのかな。
武田 経験と行動力、さまざまな分析をして他社と違う取り組み、国内外での事業展開は素晴らしい。そうでないとビジネスの世界で勝ち残っていけないですからね。今やシントトロイデン出身の遠藤、鎌田、冨安健洋らが日本代表の中核を担っているのも、そういった積み重ねの結果なのかと感じます。
西村 香川真司、岡崎慎司もキャリアの後半でベルギーに来たけど、マンチェスター・ユナイテッド、レスターで優勝した選手とプレーした若手は彼らのフィロソフィーに触れることができた。鹿島にジーコがいたように…。そういう人が身近にいることは大きかったのではないでしょうか。
武田 W杯得点王のスキラッチと一緒にやった経験は財産になりました。実際、谷口(彰悟)選手は、僕と社長のパーティーに出てパワーをもらってから結婚し、優勝争いをする活躍を見せています。社長と関わると運気が上がる。先日はベルギー大使館に招待されて森保一監督と再会したそうですね。代表監督としてどう見てます?
西村 本当に魅力あふれる人だよね。武田さん、カズ(三浦知良=福島)さんほど選手の実績はないけど、森保監督も広島では日の目が当たらない時代があって哀愁だったり、悔しさとか。僕が子供のころに感じた悲哀っていうのかな。それが芯の強さだったり、メンタルがぶれないことなのかなと思います。
武田 軸がある人は強いです。6月にW杯が始まります。日本はどこまでいけますか。
西村 良いところまで行くと思いますね。それとニュースターが出てきてほしい。4年前にはいなかった若い選手、できればストライカー。注目は後藤(啓介)かな。
武田 今季2桁ゴールを決めている後藤はもともと中盤の選手で体の強さが武器。磐田時代から見ているので。厳しい競争の世界でもまれて、結果を出して急成長することを期待しています。W杯で大化けする可能性もありますから。社長の強運にも触れたのでミラクルが起きるかもしれません。















