カズこと元日本代表FW三浦知良(58)が9日、都内でJ3福島の入団会見を行った。プロ年目は、5年ぶりにJリーグ復帰となり、2月には59歳の誕生日を迎える。プロサッカー選手の常識を破り続けるカズについて、盟友の元日本代表FW武田修宏氏(58=本紙評論家)が、肌で感じた今季にかける思いとともに、全盛期から変わらぬ情熱と技術を力説した。

ユニホームのバックには「KAZU」の文字が
ユニホームのバックには「KAZU」の文字が

 会見に臨んだカズは、福島入りの決断について「(昨季)JFLでプレーしていて、チームが昇格しない限りJの舞台に戻れないだろうなと思っていた中で、オファーをいただいた。やはりJでプレーしてみたいという気持ちがあった」と説明した。

 昨年よりカテゴリー上位でプレーすることには「JFLより高い舞台でやるのは本当に大変だと思うが、試合に出て、チームの勝利のために活躍できたらいい。今は希望の方が大きい」と前向きだ。

 そんなカズと武田氏は盟友関係。昨年12月には大阪府内で行っていた自主トレ最終日に参加し、2026年にかける並々ならぬ思いを肌で感じた。「今オフはチャリティーマッチ、選手の引退試合やイベント参加などのオファーは断って自主トレに集中していた。ケガのリスクを避けたのだと思うけど、今まで以上に慎重だと思う」

カズの自主トレに、よく顔を出している武田修宏氏(写真は2021年)
カズの自主トレに、よく顔を出している武田修宏氏(写真は2021年)

 また、ここまで変わらぬ情熱で現役を続けてこられた理由も理解できた気がした。「周りはいろいろ言うけど、一緒にランニングしてカズさんの背中を見てトレーニングしていると純粋にサッカーが好きなんだなと。楽しんでいると感じたね。だから周りのことを気にせずに、やり続けていられるんだと思うよ」。

 そして改めて感心させられたのは、ストライカーとしての能力だった。

「シュート練習では久しぶりに2トップでやってクロスからのシュート、ヘディングのタイミングなどゴールへの感覚は変わっていない。フリーのシュートでもしっかりボールの中心に当たるうまさ、コースに流し込む技術はさすがだった」

 武田氏の期待は大きいが、2月に59歳となる選手がゴールを決められるか懐疑的な見方も少なくない。そこで思い出した話があるという。

「ジェノア(イタリア)からV川崎(現東京V)に帰ってきた時、カズさんが『最初はブーイングを受けたけど、ゴールを決めた瞬間、全てが変わった』と言っていたし、今回もゴールを期待したい。ゴールは人生を変えるからね」

 カズがJリーグで得点を決めれば、2017年3月以来。今年は〝アンチ〟を黙らせるパフォーマンスを披露できるのか。