【ジョージア州アトランタ15日(日本時間16日)発】〝神の子〟が連覇へ王手をかけた。北中米W杯準決勝で、前回2022年カタール大会優勝のアルゼンチンがイングランドに2―1で逆転勝利。W杯では0―1で敗れた02年日韓大会以来となる6度目の因縁対決で、FWリオネル・メッシ(39=マイアミ)が徹底マークを受けながら、要所で活躍。衝撃の2アシストでチームを勝利に導き、スペイン代表との決勝(19日=同20日)に進出した。
両チームはこれまで世界中の注目を集める熱戦を繰り広げてきた。PK戦の末アルゼンチンが勝利した98年フランス大会では、元イングランド代表MFデービッド・ベッカム氏の報復行為による一発退場劇が話題に。02年日韓大会ではそのベッカム氏のPKによって敗北した。リベンジを誓うアルゼンチンは、強いまなざしで試合前に国歌を力強く歌う。サポーターも互いの国歌斉唱を妨害し合う異様なムードでキックオフを迎えた。
ピッチ上でも両者闘志むき出しで一触即発の場面もあった。前半37分には、〝神の子〟をめぐっていがみ合いが。メッシが華麗なドリブルで3人を交わし、4人目で倒される。この事態にアルゼンチンのイレブンが相手に詰め寄るシーンもあった。同38分に相手陣中央でメッシがFKのキッカーを務めると、メッシのシュートのこぼれ球を回収したMFエンゾ・フェルナンデス(チェルシー)が、ミドル弾を放つも枠の左へわずかに外れた。
試合は0―0で迎えた後半10分に動いた。自陣左サイドからクロスが上がり、イングランドFWアンソニー・ゴードン(ニューカッスル)に先制弾を奪われた。反撃に出るアルゼンチンは、メッシを中心にゴール手前までは何度もボールを運ぶが、相手守備陣の堅守に阻まれる。後半のハイドレーションブレークが終わると、土壇場で追いつこうとリオネル・スカロニ監督が交代カードを切り始めた。
攻め続けた同40分には、右サイドからメッシのCKから歓喜の瞬間が訪れる。味方とのワンツーパスでメッシが相手を引き付け、最後にパスを受けたフェルナンデスのミドルシュートで同点に追いついた。
このまま勢いづくと、後半アディショナルタイムでメッシは右サイドから縦にドリブルし、クロスを送る。それを同36分から投入されたFWラウタロ・マルティネス(インテル)が頭で合わせ、逆転弾を決めた。
メッシは準々決勝でW杯9試合連続得点の記録は途切れ、この日も得点はなかったが、終盤の2アシストでW杯通算アシスト数を「11」に伸ばした。また今大会で8ゴール、4アシストとなり、フランス代表FWキリアン・エムバペ(レアル・マドリード)の8ゴール、3アシストを抜き、ゴールデンブーツ(得点王)争いで再びトップに立った。
決勝でも、メッシから目が離せそうにない。












