北中米W杯準決勝(15日=日本時間16日、米国・アトランタ)でアルゼンチンはイングランドに2―1と逆転勝利を収めたが、非常事態に直面している。

 アルゼンチンの一部選手たちは試合後、ピッチ上で横断幕を掲げ「Los Malvinas son Argentinas」(スペイン語で「フォークランド諸島はアルゼンチンのものだ」という意味)と書かれていた。国際サッカー連盟(FIFA)は選手による政治的メッセージを禁止しており、スペイン紙「アス」など欧米各国メディアが調査が開始されたと一斉に報じた。

 英メディア「トークスポーツ」は、具体的な処分内容の見込みを報道。「クリスティアン・ロメロを含むアルゼンチン代表選手がフォークランド諸島抗議行動で出場停止処分を受ける可能性」と報じた。

「クリスティアン・ロメロ、リサンドロ・マルティネス、ジオバニ・ロセルソの3人は、いずれも横断幕を持っている写真に写っていた。一方、レアンドロ・パレデスは試合後のインタビューで、フォークランド諸島は『常にアルゼンチンのものだ』と述べた」と報道。4選手が処分対象になると指摘した。

 そして「FIFAの規則では政治的なスローガン、シンボル、旗は厳しく禁止されており、キックオフ前にスタンドから複数の横断幕が撤去された。サッカー選手個人に対する制裁措置には前例があり、それは別の統括団体によるものであった。UEFA(欧州サッカー連盟)は、ユーロ2024決勝でスペインがイングランドに2対1で勝利した後、『ジブラルタルはスペイン領だ』と叫んだスペイン代表のロドリとアルバロ・モラタに対し、1試合の出場停止処分を下した」と説明。そうした前例から「フォークランド諸島での抗議活動に関与したアルゼンチン代表選手に即時1試合出場停止処分が科されれば、彼らは日曜日のスペインとのW杯決勝に出場できなくなる」との見解を示した。

 今大会ではアルゼンチン有利の判定が波紋を呼び続けている背景から「この論争は、FIFAが北米大会でリオネル・メッシらを優遇しているという根拠のない主張に直面している中で起こったものであり、FIFAのいかなる決定も厳しく精査されることになるだろう」とズバリ。FIFAは〝激甘裁定〟は許されない状況で、厳罰が求められると強調した。

 主力の4選手が出場停止となれば戦力ダウンは必至。スペインとの大一番へ向けて暗雲が垂れこめてきた。