高市首相は、3月に予定されている訪米、トランプ大統領との首脳会談に向け、何らかの〝手土産〟を用意するものと思われる。その手土産は、おそらく「対米投資プロジェクト」に関連する何かになるのではないか。

「トランプ関税」の違憲判決によって、今後は関税を外交カードとして利用しづらくなる。トランプ大統領としても、日本の「対米投資5500億ドル(約85兆円)」のような明確な実績を、11月の中間選挙に向けてアピールしたいはずだ。そう考えると、高市首相の手土産はトランプ大統領にとって渡りに船だろう。

 今月に入って、日米両政府はガス火力発電や人工ダイヤといった「対米投資」第1弾を発表した。前述したトランプ大統領の意向を考えると、第2弾、第3弾の計画も矢継ぎ早に発表されることが予想される。すでに、株式市場では第2弾候補として「次世代型原子炉」が取りざたされ、以前当欄で取り上げた日本ギア工業やTVEなど関連株が相次いでストップ高した。これを見ると、株式相場での対米投資の期待度が大きいことがわかる。

 先週の当欄では、対米投資プロジェクトへの参加に手を挙げた三菱電機関連の銘柄を取り上げたが、今回はやはり対米投資プロジェクトへの参加を表明している日立、パナソニック、東芝関連の穴株に注目したい。

 まずは、蓄電池や機能性部材などを手掛けるマクセル(6810=2272円)。対米投資プロジェクト「AIインフラの強化」に手を挙げた日立関連の企業である。現在、日立との資本関係は希薄だが、旧社名(日立マクセル)を見てもわかるように、日立との関係性は深い。事業内容も、対米投資に関連しそうな分野が多く、26週移動平均線付近まで調整した現在の株価は狙い目と言える。

 電源機器やパワー半導体を手掛ける三社電機製作所(6882=1056円)。対米投資の「AIインフラの強化」分野で手を挙げているパナソニックは同社の大株主である。今期業績は半導体事業の減価償却負担などで低調だが、仮に業績の下方修正によって株価が下落したときは、買いのチャンスかもしれない。

 酸化チタンの老舗チタン工業(4098=1141円)は、やはり「AIインフラの強化」でプロジェクト参加を表明した東芝が筆頭株主。電力機器やデータセンター向け設備で同社の出番がありそうだ。東証の市場再編によって上場維持基準に抵触する可能性があるため、今後数年の間に大きな決断を迫られそうだ。(株価は24日終値)