ミラノ・コルティナ五輪フリースタイルスキー女子ハーフパイプ(HP)予選(19日=日本時間20日)、中国代表・谷愛凌(アイリーン・グー、22)が5位で21日(同22日)の決勝進出を決めた。

 米国カリフォルニア州出身の谷は2019年に中国籍へ変更。2022年北京五輪は中国代表として出場し、ビッグエア(BA)とHPで金メダル、スロープスタイル(SS)で銀メダルを獲得した。競技外ではモデル活動などでも注目を集め、インスタグラムのフォロワー数280万超を誇るインフルエンサーとしても知られている。今大会はSSとBAで銀メダルを獲得。HPで五輪2連覇を目指している。

 一方で、谷を巡っては米国で国籍変更論争が再燃。フランス紙「パリジャン」は「『裏切り者』…五輪で米国ではなく中国を選んだフリースタイルスキー選手、アイリーン・グーが非難を浴びる」と題する記事でこの問題を取り上げた。

 記事では「ミラノ・コルティナでの彼女のパフォーマンスは、彼女のスポーツ国籍をめぐる議論を再燃させている」「数々の勝利を収めているにもかかわらず、チャンピオンである彼女は平穏な五輪を経験していない。アイリーン・グーは、生まれ育った米国ではなく中国代表として出場することを選んだことで、かなりの批判に直面している」と記した。

 その上で「一部の人々は、早期引退から復帰して五輪に出場したフィギュアスケート界のスーパースター、アリサ・リュウやスノーボード女子HPで2度の五輪金メダリストに輝いたクロエ・キムなど、他のアジア系米国人アスリートと比較している」と指摘する。

 さらに「グーと同様に、リュウとキムは移民の両親のもと、カリフォルニア州で生まれた。しかし、リュウとキムは共に米国代表として出場している。多くのソーシャルメディアのコメンテーターはこの点を強調し、2人(リュウとキム)を『第2世代(2世)の米国人のあるべき姿』として紹介している」と伝えた。

 また、記事では米国のバンス副大統領が大会期間中に「米国で育ち、米国の制度の恩恵を受けた選手たちが米国代表として競技することを望む」との趣旨の発言をしたことや、米プロバスケットボールNBAの元選手であるエネス・カンター・フリーダム氏が自身のSNSで谷を「裏切り者」と非難したことなどを紹介している。