4日の当欄で、「総選挙で自民党大勝ならサナエノミクス関連株への投資が加速」と書いた。見立て通り、選挙明け9日の株式相場は日経平均株価が一時5万7000円を突破するなど急騰した。ただ、足元の上昇は、従来の半導体株高がけん引する相場ではなく、買いが関連株全体に波及することで相場全体が押し上げられた印象だ。

 当欄では、「主要な相場テーマの主力株の株価上昇にともなって買われる銘柄」に主眼を置いている。そういう意味では、テーマの関連株が幅広く買われるような現状こそ、期待通りの展開と言える。

 さて、高市首相の代表的な施策といえば、「17の戦略分野」と「60兆円規模の対米投資」が挙げられる。2月上旬、その第1弾として「データセンター(DC)向けガス発電」と「深海港整備」、「人工ダイヤ生産」の3事業を、日米協力のもと進めるとの計画が判明。昨年12月の当欄で、「対米投資60兆円の恩恵を享受する」として、日立関連の注目銘柄を取り上げたが、今回は北米のDC向けガス発電需要が見込める三菱電機の関連企業に着目したい。

「60兆円の対米投資」では、同プロジェクトに関心を寄せる具体的な企業名が公表されている。三菱電機が手を挙げた「DC向け発電システム(事業規模300億ドル)」は、まさに「対米投資第1弾」に当てはまる。もちろん、このテーマに関しては本体の三菱電機(6503)が買いの筆頭候補だが、三菱電機の株価は5500円弱と、当欄で取り上げるには投資単価が高いのが難点だ。

 その点を考慮し、まずは創業100年超の老舗技術商社、立花エレテック(8159=3440円)に注目したい。半導体やFA機器、レーザー加工機などを手掛ける。今期業績は主力のFA機器が在庫調整の影響を受けて微減益を見込むが、半導体やDC向け空調など時流に乗る事業を手掛けているにもかかわらず、PBR(株価純資産倍率)0・8倍割れの株価は評価不足の感が強い。ただ、北米に営業拠点を持たないのが、このテーマにおける弱みだ。三菱電機のネットワークを活用することでその弱点を補う可能性はあるものの、あくまで三菱電機株の上昇を背景とした連れ高が狙い。

 また、同社と業務内容が類似していて、時価総額も近いカナデン(8081=2231円)とたけびし(7510=2452円)、さらに穴株として西菱電機(4341=888円)にも注目しておきたい。遠くない将来、これらの企業が合併などで手を結ぶシナリオも十分考えられる。(株価は17日終値)