2025年の日本株は、トランプ関税や日本史上初の女性総理大臣の誕生といった荒波にもまれながら大幅上昇を達成した。25年相場をけん引した半導体関連株は、今後も生成AIやデータセンター(DC)向けの拡大を背景に、相場のかじ取り役となる可能性が高い。

 もっとも、半導体株の動向は米エヌビディアがかじを握っており、良路になるのか悪路になるのかは同社の行く先次第。もし、悪路となった場合は、日本の株式相場も大荒れになるだろう。そう考えると、投資先を半導体株に依存するのはリスクが高い。また、足元の株式市場で急速に人気が広がっている「フィジカルAI」も、まだ業績に寄与する段階ではなく、ハイリスクという点で半導体関連株と同様だ。

 一方で、当欄で取り上げてきた防衛、造船、電力関連株は、需要の拡大を受けて引き続き主役の一角として注目されるだろう。当欄では、ここまで何度も電力関連株に注目してきたが、今回は「変電設備」に注目したい。

 IT調査会社によると、日本国内のデータセンター向け設備投資額は25年の4000億円から、27年には1兆円程度まで急拡大するという。DCの増加に伴って急務なのが、送配電設備の整備だ。

 発電所で生み出された電力の活用には、電圧変換の設備=変電所の整備が必須である。DC建設では発電所と変電所を併設する計画も出てきており、今後は変電所の整備が急ピッチで進められるのは間違いないだろう。

 変電所関連の注目銘柄として、配電制御機器を手掛ける戸上電機製作所(6643)や電力機器メーカーの東光高岳(6617)などが挙げられる。ただ、この2銘柄は堅調な業績に支えられ、株価は上昇基調が続いており、当欄で取り上げるには株価水準がやや高い。

 ここは、穴株として電力設備向け変圧器を手掛けるタムラ製作所(6768=579円)に注目したい。今期業績は、米国のDC向け大型変圧器に加えて、化学材料が好調。中国事業の整理に伴う特損の影響で株価は伸び悩むものの、長期的には株価4桁を目指す展開もあり得る。

 制御機器などの商社で、22年に電力機器メーカーの愛知電機を完全子会社化したスズデン(7480=1650円)は、FA機器の苦戦を背景に株価は1年半以上も下落基調が続く。しかし、今後は主力製品の復調に電力向け機器の拡大が加わることで、株価は反転しそうだ。(株価は23日終値)