ドジャースが2年連続のワールドシリーズを制覇した一方、大物選手を超大型契約で獲得する球団の運営方針が強い批判にさらされている。

 近年では大谷翔平投手(31)の10年総額7億ドル(約1015億円)、山本由伸投手(27)の12年総額3億2500万ドル(約465億円=いずれも当時)が好例。日本選手以外にもMVP受賞歴があるフリーマンやベッツといった実力者をそろえ、結果にもつなげていることから「不公平だ」などの不満が募り、年俸総額に上限を設けるサラリーキャップ制度の導入を巡る議論も沸き起こっている。

 そうした中、米スポーツ専門サイト「TWSN」は2日(日本時間3日)、「ドジャースは野球界の悪者ではない」と強硬に主張。資金が豊富ではない球団の「夢を打ち砕いた」と認めつつも「ドジャースは革命者だ。現代の野球界の英雄であり、視聴率低迷や若年層のファン離れから救おうとしている」と訴えた。

 ドジャースの方針についても「過去5年間でスーパーチームを築き上げてきた。野球界屈指の選手を集め、小さな子供たちが夢見るチームをつくり上げた。どんな犠牲を払ってでも勝利を目指す意思はファンを熱狂させ、必見の存在にしている。一般のファンの注目を集めるのはドジャースとヤンキースだけだ」と全面的に支持している。

 そして「真の悪役」は「チームを強化しようと投資もしないオーナーたちだ」とバッサリ。さらに、こうした現状が改善されないことから最高責任者であるMLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏(67)を名指しし「マンフレッドにも責任がある。彼はこの状況を許している」と断罪した。

 米国内でのMLBの市場規模はNFLやNBAなどには及ばない。そのため、試合時間の短縮といった取り組みも行われている。ただ、同サイトのマンフレッド氏への追及は止まらず「大規模市場のチームの選手ばかりを宣伝し、小規模チームの選手は一般のファンにはほとんど無名のまま」とマーケティングに関しても「著しく失敗」と一刀両断。その一例はMLB機構側による「試合映像や動画の使用は認可された目的だけに限られ、選手が自分を宣伝することは認められない」との規制だと主張した。

 これはDeNAから自由契約となったばかりのトレバー・バウアー投手(34)がMLB在籍時に「バカげている」と撤廃を求めていたもの。同サイトは「バウアーは自身のユーチューブなどでMLBと常に対立してきた。野球は他のスポーツと異なり、自己ブランディングをはるかに困難にしている」と正当化した。

自ら撮影カメラを回すバウアー
自ら撮影カメラを回すバウアー

 いずれにせよ、ドジャースが〝独走状態〟をつくることで日本はもちろん、米国内の「アンチ」も含めた興味を引きつけたことは事実だろう。同サイトは最後に「誰もがドジャースをうらやみ、自チームのオーナーも彼らのようであってほしいと願う。そしてその認識は一つの結論に至らねばならない。彼らの最高責任者は、野球界の没落物語における悪役なのだ」と締めくくっている。