ドジャースは1日(日本時間2日)、ブルージェイズとのワールドシリーズ(WS)第7戦で延長11回の末に5―4で勝利。敵地トロントで連勝を決め、2年連続のWS優勝を決めた。

 またしても延長戦になだれ込んだ激闘に終止符を打ったのは、正捕手のウィル・スミス捕手(30)によるひと振りだった。同点の11回二死走者なしの場面でビーバーから決勝ソロ。3回に3点を先制されてから初めてリードを奪うと直後の守備でもマスクをかぶり、9回途中からリリーフ登板していた山本とのコンビで無失点で抑えて歓喜の瞬間を迎えた。

 連覇が確定したスミスは疲労困ぱいだった山本を真っ先に背後から抱き上げ、集まってきたナインとともに喜びを分かち合った。WSのMVPには先発で2勝、この日の救援登板でマークした1勝の計3勝を挙げた山本が輝いたが、同シリーズの全イニングで投手陣をリードしたスミスも間違いなくヒーローだった。

 MLB公式サイトであらゆるデータに精通するサラ・ラングス記者によると、スミスが捕手として出場した73イニングはWS史上最長記録だという。

 実力が拮抗していたことを物語るように第3戦ではWS史上最長に並ぶ延長18回、試合時間は2番目の6時間39分に及んだ。スミスはこの試合でも8打席に立ち、翌日の第4戦もフル出場した。7試合制でありながら通常の9回制で8試合分以上のイニング数となったのは、延長戦が相次いでも扇の要を託された信頼の証しでもあった。

 ロバーツ監督によると、18回を戦った翌日の第4戦前に「『調子はどう?』とメールを送ったら、彼は『とてもいい』と返信してきた」という。

 想像を絶するタフネスぶりに、米メディア「ヤードバーカー」は「スミスは過酷な負担にもかかわらず、シリーズが長引いても疲れをみせることはなかった」と賛辞を送り「スミスは数多くのヒーローの一人だった。この1週間で誰よりもしゃがみ続けた捕手となった」とねぎらっていた。