巨人は来季で指揮官就任3年目となる阿部慎之助監督(46)を支える新たなコーチ人事を29日に発表した。

 新体制ではヘッドコーチを置かず、オフェンス、ディフェンス、バッテリーの3部門にそれぞれにチーフコーチを配置。一軍では橋上作戦戦略コーチ兼スコアラーが打撃や戦略を担い、守備と走塁を川相二軍野手総合コーチ、村田総合コーチがバッテリーチーフとなるなど大転換を行った。また、巨人や日本ハムでプレーした大田氏、若林氏が二、三軍のコーチとして新たに入閣した。

 一方、前日28日に退団が電撃発表された桑田真澄二軍監督(57)の後任は未定。急転直下の展開に、この日から秋季キャンプをスタートさせた阿部監督も「桑田さんは僕が選手時代から育てていただいた人なので、今回離れるということはとても残念です」と驚きを隠せず「二軍で優勝したり、すごく貢献していただいたので感謝の気持ちで今はいっぱいですね」と胸の内を明かした。

 球団は後任監督が決まり次第発表する見込みだが、桑田氏の退団は将来的な監督人事にも影響を及ぼしそうだ。巨人の監督はエースや4番、生え抜きの中心選手が務めてきた伝統があり〝狭き門〟となっている。

 最近では終身名誉監督の長嶋茂雄さんが今年6月に亡くなった後、まな弟子である松井秀喜氏の発言で将来的な監督就任へ待望論が再燃した。しかし、現状は不透明のまま。二軍監督のほか、一軍投手チーフコーチなどを歴任した桑田氏は球界きっての理論派としても知られ、球団内でも〝桑田監督〟の誕生を推す声も少なくなかった。

 もちろん、再び巨人のユニホームに袖を通す可能性がゼロではないが、チーム関係者からは「桑田さんの心情を察すれば、V逸の責任を取る形で自ら球団から身を引いた格好となった今、すぐに現場に戻る可能性は低いのでは」との声も出ている。

 高橋由伸氏の〝再登板〟への期待も根強いものの、桑田氏の〝下野〟で球団側の選択肢が減ったことは確かといえそうだ。