ドジャースはフィリーズとのナ・リーグ地区シリーズを3勝1敗で勝ち上がり、13日(日本時間14日)からのリーグ優勝決定シリーズに向けて準備を進めている。

 勝敗だけを見れば圧勝だが、どの試合も紙一重だった。延長11回にサヨナラ勝ちを決めた第4戦(9日=同10日)も、得点は押し出し四球と相手の悪送球による計2点。唯一の黒星となった第3戦(8日=同9日)も短期決戦のポストシーズンならではの継投が繰り広げられた。

 先発した山本が5回途中6安打3失点で降板した後、2点ビハインドの7回から223勝左腕のクレイトン・カーショー投手(37)が4番手で登板。7回こそ結果的に無失点で抑えたものの安打と2四球(申告敬遠1)で一死一、二塁、二死一、三塁の窮地を招くなど苦しい内容だった。

 しかし、デーブ・ロバーツ監督(53)は6年ぶりの救援登板となった8回も続投させることを決断。これが裏目に出てリアルミュートとシュワバーの2被弾を含む一挙5失点を喫し、試合の流れは完全にフィリーズに傾いた。

 キャリア十分とはいえ、リリーフ登板にブランクがあり、なおかつ1イニング目から不安定だったカーショーを8回もマウンドに立たせた采配には多くの疑問や批判が寄せられた。ただ、米老舗誌「スポーツ・イラスト・レイテッド」は11日(同12日)に、ロバーツ監督がカーショーを降板させられなかった根本的な要因をズバリ指摘した。

「多くの人が指摘したのは、将来の殿堂入り選手であるクレイトン・カーショーを第3戦の8回も登板させた事実だ。7回終了時点で調子が上がっていない様子だった。もしスコットが健康であれば、彼を投入する絶好の機会だったはずだ」

 タナー・スコット投手(31)は下半身に膿瘍があったとして、第4戦の登録メンバーから外れ、手術を受けた。規定により、リーグ優勝決定シリーズへの出場資格を失ったが、チームがワールドシリーズに進出した場合は復帰する可能性があるという。

 昨オフに4年総額7200万ドル(約112億5000万円=当時)の大型契約で加入したスコットは、今季リーグ最悪となる10度のセーブ失敗。同誌は「速球の球速は0・5マイル(約0・8キロ)低下し、昨季の自慢だった平均球速は90・8マイル(約146・1キロ)。現役投手の中で10パーセンタイルに位置する結果となった」と斬り捨てた。

 新天地での1年目は61試合で1勝4敗、23セーブ、防御率4・73の成績。高額な契約に見合わない結果も重なり、ロースターにいてもいなくても厳しい目にさらされ続け、同誌は「彼がドジャースのユニホームを初めて着た瞬間、すべてが台無しになった」とどこまでも辛らつだった。