自民党の高市早苗総裁はさっそく党役員人事に着手、幹事長に鈴木俊一総務会長の名前が取りざたされている。〝キングメーカー〟麻生太郎元首相も副総裁となりそうだ。初の女性首相となれば自民党に勢いが出ることが予想されるが、野党関係者は「小泉進次郎氏よりもやりやすい」とほくそ笑む。高市氏の前にはイバラの道が待っていそうだが、乗り越えられるか。
3度目の挑戦で総裁のイスを勝ち取った高市氏。周辺議員は「本人は何も言わないけど、3度目に負けたら後はないという気持ちだったと思う」と背水の陣だったと明かした。
高市氏を支えたのは、党内でも保守派の議員たちと旧安倍派の面々。総裁選の決選投票では麻生氏の策略で、麻生派だけでなく茂木敏充前幹事長の陣営と小林鷹之元経済安保相の陣営がついた。
すでに人事に着手している高市氏だが、総裁選で戦った小林氏、茂木氏、林芳正官房長官、小泉氏の処遇が問題となる。また、配慮の欠かせない麻生氏とは5日に党本部で会談している。
そして、裏金疑惑のあった議員らの登用に注目が集まっている。高市氏は就任会見で裏金疑惑のあった議員の要職起用に前向きな考えを示していた。過去に処分が行われていることから「有権者の皆さまに説明を尽くされて『国会で頑張ってこい』と議席を得られた方々に再処分は考えてない。国民の代表として送り出された方々なので人事に影響はございません。しっかりと働いてもらう」と積極的な意向を示していた。
法的な問題も終わり、選挙というみそぎが済んだから問題ナシというが、国民の理解を得るのはそう簡単ではない。小泉氏に投票したある自民党議員は「私は新体制になってもけじめは必要だと思います。それがないと国民が納得しない。頭が代わっても中身はまた引きずっていると見られたら、党の信頼回復は難しい。不記載議員は次の選挙まで自ら蟄居(ちっきょ)する、下積み生活すると宣言した方が国民は納得すると思う」と、人事面で〝一回休み〟にした方がいいと話した。
野党からは「小泉〝首相〟ならやりやすい」という声が上がっていたが、実は「高市〝首相〟でもやりやすい」という野党関係者もいる。「自民党の解党的出直しで必要なのは、裏金問題への対応でしょう。総裁選中は5人の候補者全員が『裏金問題は終わった』という認識を討論会で示していましたよね。ましてや高市氏には裏金議員の影がチラついている。政治とカネに国民の視線は厳しいですよ」(同)と攻め手は多いとした。
裏金問題が終わったと思い込んでいると、足元をすくわれそうだ。












