西武・今井達也投手(27)が2日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で先発マウンドに立ち、6回93球を投げ、5安打4失点。チームは6―5で勝利し、自身も3年連続2桁勝利となる10勝目(5敗)を挙げて最終登板を締めくくった。

 試合後の今井は「今日は援護もありましたし、中継ぎ陣は良い投手が多いので誇れる存在です。今季最終登板でしたが、昨年に引き続きケガなく終えられたことは良かったです。ただチームとしてはBクラスなので悔しいですし、自分自身の課題も多いと感じています」とコメント。熱中症のため緊急降板した6月27日の日本ハム戦(ベルーナ)から続いた夏場の不振も含め、今季の登板23試合を総括した。

 今季は登板の度にメジャースカウトがネット裏に集結し〝有事〟に備える動きが活発化していた。海の向こうではヤクルト・村上とともに移籍市場の目玉として今井の名前が幾度となく、MLB関連ニュースを扱う米メディアのヘッドラインとなった。

 しかし先日、当の今井本人が「(球団に)メジャーに行きたいと、一言も言っていない」と過熱する今オフのメジャー移籍騒動にクギを刺した。

 今井は、ここまで一度もメジャー志向や挑戦の意思を公言したことはない。MLB各球団も「万が一、動いた場合にすぐに米国本部と情報共有ができるように」と確証のない中での調査が続いていた。

 今井の言葉を信じるならば、数年前からMLB移籍を要望し続けている高橋光成投手(28)のポスティングを今オフ容認する構えの球団が、チーム再建の「投の柱」であるエース右腕を手放す可能性などまずない。そして、ここまで下交渉もしていない今井が強引に態度を変化させることもイメージしにくい。

 メジャー関係者の中からは、今井について「本人に行く気がなくても、彼とエージェント契約を結びたい代理人はゴマンといる。あらかじめ米国側の状況を整備しておいて、本人に(代理人契約の)売り込みをかける手法もある」という予測を立てる声も確かに出ている。

 ただここ数年、今井には自分のことよりもチームメートやファンの心情に寄り添った発言や行動が目立つ。ファンを裏切るような文脈で、それを強行するシナリオは現時点で考えづらいというのが大筋の見解となりつつある。