自民党総裁選(10月4日投開票)で本命視される小泉進次郎農水相の陣営がピリピリムードだ。

 小泉氏は26日の閣議後記者会見で、週刊文春に報じられた小泉陣営の中でネット配信動画に小泉氏を持ち上げるコメントをするよう要請が行われていた〝ステマ疑惑〟について、「参考例の中に一部行き過ぎた表現があり、申し訳ない。責任は私にある」と謝罪した。

 小泉陣営で広報を担当する牧島かれん元デジタル相の事務所関係者が陣営内に要請していた。牧島氏はこの日、「私自身の確認不足により、一部いきすぎた表現が含まれてしまったものであり、申し訳なく思っております」と謝罪コメントを発表し、広報担当を辞任した。

 コメントの参考例は「これは本命候補でしょ!」「泥臭い仕事もこなして一皮むけたのね」というヨイショだけでなく、「ビジネスエセ保守に負けるな」「やっぱり仲間がいないと政策は進まないよ」と、総裁選でライバル視される高市早苗前経済安全保障担当相を思わせる批判コメント案もあったという。それだけに高市陣営は「これが事実とすれば、今般の自民党再生をかけた大事な総裁選を貶める重大な事案だ」(山田宏参院議員のX)と怒り心頭となっている。

 小泉氏は会見で「知らなかった」と事前に報告はなかったと証言。とはいえ、影響は大きい。26日夕方に予定されていた小泉陣営による記者ブリーフィングは開始約1時間前に中止の案内がされるなどピリピリムード。ステマ疑惑を聞かれるのを嫌った可能性がある。

 ステマだけではない。高級ブドウ「シャインマスカット」をめぐっても小泉氏が矢面に立たされている。農水省はニュージーランドで栽培されるシャインマスカットにライセンスを付与して認証することを検討中。これに国内のブドウ産地が反対しており、批判の矛先が小泉氏に向いているのだ。

 小泉氏にまつわる風評のファクトチェックをするサイトが有志によって開設されているのだが、さっそく「シャインマスカット農家を壊そうとしている?」との項目が作成された。この風評に対しては「誤った認識で情報を受け止めている可能性があります」とし「小泉農水相は『産地の理解が得られない状況で海外許諾は進めない』と応じており、現時点で議論の過程である点に注意が必要です」と否定している。

 日本テレビの自民党員への調査によると前回の調査で2位だった高市氏がトップ、1位だった小泉氏が2位と逆転した。デッドヒートが続きそうだ。