戦友とともに駆け抜けた――。陸上の世界選手権6日目(18日、東京・国立競技場)、女子5000メートル予選が行われ、田中希実(ニューバランス)は14分47秒14で1組5着。20日の決勝にコマを進めた。
東京五輪で8位入賞を果たした1500メートルは無念の予選敗退。「喪失感が大きかった。今季は実力の割に結果に結びつかない。すごく怖くて、つらくて心細かった」というが、必死に気持ちを切り替えた。
「今季は(世界選手権 の1500メートルのような走りが)繰り返され続けてきたので、まだ冷静に受け止めることができた。運命を受け入れるというか、受け入れたからには次を向かないといけない」
5000メートル予選の前日まではレースプランに迷いが生じていた。ただ、同組の山本有真(積水化学)の存在が田中を背中を押した。「怖さがある中で、最後のピースを彼女がはめてくれた」。序盤から田中、山本が積極的にレースを展開。山本は決勝進出を逃したものの、攻めの姿勢が田中の心を突き動かした。
今季の田中は「トップ・オブ・トップ」を目指して奮闘。しかし、苦戦を強いられるシーンが目立った。不安と常に向き合ってきたからこそ、新たな気持ちでスタートラインに立つ。
「今はそれこそ言葉で何か表現できるものではなくて、目に見える何かではなくて、光も闇のない自分の透明な気持ちを走りから放てるようなことがしたい」
4大会連続となる決勝の舞台では、満員の国立競技場で自らの旅路を示す。













