広島は15日のヤクルト戦(マツダ)に6―2で快勝。その得点源となったのは、打率3割7厘でセの首位打者に立つ小園海斗内野手(25)だ。

「3番・三塁」でのスタメン出場で、初回無死一、二塁から右前へ先制適時打を放つと、6回にも無死満塁から中前へダメ押しの2点タイムリー。残り11試合で首位打者に加え、リーグ1位となる153安打で最多安打のタイトルも争うことに、本人は「面白いですね。打てない可能性もあるので頑張ります」と至って謙虚だ。

 その一方、スコアラー陣は「今年の小園は〝プレゼン能力〟を身につけました」と進化の一端を証言する。試合当日に対戦する相手への対処法を、自らハキハキとプレゼンテーションするのだという。

 通常はスコアラーがスタメン野手に、相手の先発投手の直球や変化球の割合といった配球の傾向などを伝える。しかし、小園の場合はそうならないそうだ。

「今年の小園は『今日は〇〇投手ですよね? 球種は△△があって、僕にはこう攻めてくると思うので、こう対処します』と自分からこちらに話してきますからね。その内容も、こちらが言おうと思っていることの大部分を自分からしゃべってきます。こちらは補足的な説明するだけ。対処法が頭に入っているだけでなく、プレゼンテーションできる」

 事前に自分で研究し、完璧なまでに対策も立ててくるといい「勝負の早い打者ですけど、常に思考が整理された状態で打席に入れているんだろうなとは感じますよ。あとは動く、反応するだけみたいな感じで」と舌を巻く。

 新井貴浩監督(48)も不動の3番に定着している小園について「本人も充実していると思いますし、1球たりとも無駄にしないと。そういう気迫が見ていて伝わってくる」と成長ぶりに目を細めている。

 打率や安打数、出塁率など複数部門で優位に立つ鯉の安打製造機は、いくつのタイトルを手にできるのか注目だ。