陸上の世界選手権1日目(13日、東京・国立競技場)、男子35キロ競歩が行われ、男子最年長34歳の勝木隼人(自衛隊)が銅メダルを獲得し、日本人メダル第1号となったが、思わぬ誤算があったことを告白した。

 レースは猛暑が懸念され、当初より30分前倒しの7時30分から行われた。スタート時の気候は曇りで、気温は26度と比較的低いが湿度は90パーセントを超えていた。開始から勝木が積極的に先頭に立ち、川野将虎(26=旭化成)とレースをけん引する展開。勝木は終盤で一時後退するものの、粘りを見せ、2時間29分16秒をマークし、3位となった。

 勝木は「金メダルを取りたかったという気持ちと最低限メダルが取れてほっとしている気持ち」と安堵の表情を見せた。ともにレースを引っ張った川野は27キロ地点でふらつき始め、一時停止するも執念の完歩。ゴール後に倒れ込み、勝木が駆け寄るが、そのまま車いすで運ばれた。勝木は「1人で取ったメダルではなく協力して取ったメダル」と感謝を示した。

 その一方で、勝木には〝誤算〟があったという。本番に向けて2年前から積極的に酷暑での練習を行っていた。しかし予想外の気候に「最高気温は35度を超えて、できれば快晴であってほしいというのが僕の願いだった」と本音を漏らした。「涼しいなと思っていた。ただ、やってきた練習と違い過ぎていた。今回の湿度は準備できていなかった」と明かした。

 さらに「今年の関東は異常で、曇りすらなかった。晴れの練習しかしていなくて、日陰のないコースだと聞いて準備していた」と言うように本番での〝どんより空〟に困惑。「ただ、いつもやっている練習よりは楽かなという頭だった。本当にうまくいくか、わからなかった」と、想定外の環境下でも大舞台で大健闘した。