巨人は20日のヤクルト戦(神宮)に2―7で完敗し、3位・DeNAに0・5ゲーム差まで接近された。首位の阪神が独走を続ける一方、2位の巨人から5位の中日までは5・5差。3位以内のCS出場権をかけた争いも激しさを増す中、巨人でヘッドコーチも務めた本紙専属評論家の伊原春樹氏が古巣に〝緊急提言〟を放った。

【新鬼の手帳・伊原春樹】長期離脱していた岡本が一軍に復帰したことは何よりも大きい。打撃はもちろん、守備でもいいプレーが目立っているし、状態自体も良さそうだ。彼が離脱していなければ、阪神とこれだけの差をつけられることはなかっただろう。やはり、それほど存在感は大きい。

 当然だが、ここからは4番・岡本を中心とした打線で戦うことになる。ただ、個人的には坂本勇人をぜひとも使うべきだと思う。坂本自身の調子も見る限りは決して悪くない。順位争いも佳境に入りつつある。経験豊富なベテランが与える影響はかなり大きいし、何より守備での貢献度も高い。

 リチャードも打撃好調なようだが、確実性を求めたい。「一塁・岡本」、「三塁・坂本」にすれば、コンスタントに得点を期待でき、先発投手も守備で助けられる部分はかなり大きいのではないか。

 それも吉川が復帰するまでの辛抱か。というのも、首位を独走する阪神と今季の巨人とは〝明確な差〟がある。阪神は4番の佐藤輝までに走れる選手がそろっている。それに対し、この日のスタメンでは中山(6番)か佐々木(8番)くらいしか機動力に期待できない。そうなれば、打つことでしか得点は望めない。本来であれば、2番などに吉川を置きたいところだろうが…。

 私は一発を期待できるキャベッジを2番に置くことを理解に苦しむと言ってきたが、それはあくまでも〝外〟から見て思うこと。チームの内部ではさまざまな状況もあるだろうから、そこは静かに見守っていきたいと思う。

 逆転優勝しようとすれば、現実的にはかなり厳しいものとなっている。しかし、最低限2位は死守してほしいと思う。2位と3位ではまるで違う。シーズン終盤で吉川、先発投手ではグリフィンの離脱はチームにとって痛い。だが、岡本が戦列復帰し、戸郷も復調したように見える。この日は敗戦投手となったが、2年目左腕の森田も成長している。

 順当にいけば、2位を守れると思うが…。そこには坂本の力も必要だと感じている。(本紙専属評論家)