陸上の実業団・学生対抗競技大会(9日、神奈川・レモンガススタジアム平塚)、女子100メートル障害でパリ五輪代表の福部真子(29=日本建設工業)は12秒74(追い風1・1メートル)で2位。世界選手権(9月、東京)の参加標準記録(12秒73)に100分の1秒届かず、大粒の涙があふれ出た。
昨年12月に頸部リンパ節に良性の炎症が起きて発熱などが生じる菊池病を発症したと公表。「アスリートとして弱みを見せたくないし、隠したいという思いもあった」と明かす一方で「私も何か発信することによって、誰かの助けになれば」。同じような症状で苦しむ人たちのために、引き続き陸上と向き合う道を選んだ。
高熱が出る機会は減ったものの、現在も37度台の熱が出ることは日常茶飯事。練習をセーブし、出場試合数も調整しながら参加標準記録切りを目指していた。「去年一生懸命、体をつくって絞ってやっと出せたタイムを、練習にも値しないような運動で走れていることが苦しい。練習さえできてたら12秒5台とかで走っているのかな。走れれば走れるほど悔しい」と声を詰まらせた。
次週のナイトゲームズイン福井(15~16日、福井)は「コーチと話し合って考えようかなと思う」と語るにとどめたが、参加標準記録を突破すれば、世界選手権に大きく前進する。かつて「やっぱり走ること以外で、自分が人の気持ちや心を動かせるとは思えない」と覚悟を口にしていた福部。無念の涙を喜びの涙に変えることはできるか。












