陸上女子100メートル障害でパリ五輪代表の福部真子(日本建設工業)の目は、涙で真っ赤になっていた。

 世界選手権(9月、東京)出場へ、参加標準記録(12秒73)突破が求められる福部は、9日の実業団・学生対抗陸上競技大会(オールスターナイト陸上=レモンガススタジアム平塚)の同種目に出場。12秒71をマークした中島ひとみ(長谷川体育施設)に次ぐ2位に入るも、12秒74と参加標準記録に惜しくも届かなかった。祈るように電光掲示板を見ていたが、タイムが出ると思わずレーンに倒れ込んだ。

 昨年12月には菊池病の発症を公表した。頸部リンパ節に良性の炎症が起きて熱が出る病気で、特効薬がないため対症療法が中心。20~30代の女性の発症例が多く、福部も発熱などで満足に練習ができていないという。

 レース後には「去年に比べると、練習をやっていないに等しい。練習ができていない中で去年目いっぱいやっていたタイムが出せている。菊池病になっていなかったら、世界にチャレンジできたんだなと思うと、正直たらればが止まらない」と号泣。

「スタート地点に立つのを決めたのは自分なので、これが今の実力かな」と自らに言い聞かせた一方で、今後の大会の出場については「コーチと話し合って考えようかなと思う」と語るにとどめた。