いざ、勝負の大連戦へ――。セ2位の巨人は5日のヤクルト戦(東京ドーム)から9連戦がスタート。4日現在で12ゲームと大差をつけられている首位・阪神に少しでも迫るためには、負けられない戦いが続く。そのキーパーソンは、ここまで41試合に救援登板しているタフネス右腕・田中瑛斗投手(26)となりそうだ。

 昨季オフに現役ドラフトで日本ハムから加入。ここまでリーグ4位タイの26ホールドを記録し、登板数とともに既にキャリアハイに到達した。右打者の内角に鋭く切り込むシュートを武器にセ界屈指の強打者たちを攻略し続け、防御率も2・67と安定した成績を残している。

 大勢―マルティネスにつなぐ新たな「7回の男」としても徐々に定着しつつある。ただ、伝家の宝刀でもあるシュートには意外な秘密があるようだ。

「みんながシュートと言っている変化球は、実は数値上はツーシームなんです。でもシュートの方がなんだか〝古風〟でカッコいいじゃないですか。だから自分でもシュートってことにしてるんです(笑い)」(田中瑛)

 普段の私服から愛車まで、何かと「ビンテージ」ものでそろえている。ユニホームの着こなしもオールドスタイルと「古き良きを好むこだわり」を貫く。

 右腕は当然ながら5日からの9連戦でも、フル回転での活躍が求められる。とはいえ、ここまでの蓄積疲労も心配無用だ。「この8年間、自分なんかはチームにまったく貢献できていなかったので、疲れなんて全然ないんです。3連投でも何でもします!」と半ば自虐交じりに全力投球を誓った。覚醒の時を迎えた充実一途の若武者は、真夏の大連戦でもガムシャラに腕を振り続ける覚悟だ。